『天地創造』を再見しました。
世界で最も読まれている書物であろう、(旧約)聖書に記されている出来事を映画化した作品です。
おそらく圧倒的多数の日本人と同じく俺ッチにも無縁の書なので、本作にとっての聖書の存在とは、単に映画の原作と捉えます。
熱狂的な原作ファン(?)は世界中に存在しますが、蚊帳の外にいるかのような我々からすれば、本作はただの娯楽=映画にすぎませんしね。
逆に、原作を知らない人こそ、ただただスケールのデカさに圧倒される作品として楽しめるのかもしれません。
はじめに、神は天と地を創った
――という、最初の一言から引き込まれます。
この世の神羅万象の始まりとは何なんだろう?と考えた事は、誰でも一度はあるはずです。人間はどうやって生まれたんだろう?とかもね。
例えば人間はサルが進化したものとされていますが、本作には人間の始祖たる猿人は存在しません。神の思い付きにより、土塊から人間を創り出したってんだから、何ともファンタジックじゃないですか!
科学的な根拠なんかクソ食らえ、文系の人が考えた(大)昔ばなしと割り切って観るのが正解ですね。
世界を動かす話はゴマンとありますが、世界を創るところから始まる話はそうそうありませんから、一種のロマンを感じます。
日本では聖書を読む人は白眼視されがちですが、ただの物語と割り切って読む分には、スペクタクル満載でスケールのデカい作品として楽しめそうな気がします。
ざっくり調べてみると、旧約聖書は世界の創造を、新約聖書はイエスの生涯を記したもののようです。読むなら旧約版ですね。
だからって入信するつもりはありませんがね、すぐ飽きるし(笑)。
アダムとイブ、カインとアベル、ノアの箱舟、バベルの塔、ソドムの街etc……のワードに興味を持った人は一見してみるのもいいんじゃないかな?
本作のテーマは信仰、ですかね。もしくは、神をナメんなとか(笑)。
それぞれのエピソードの主人公に当たるキャラは、神を信じる者は救われ、背く者には非業な結末が与えられます。そもそも神との会話ができる時点で、我々のような凡人とはワケが違いますが(笑)。
それらの中でも、特にノアのエピソードは、いつ現代の地球人に与えられてもおかしくない罰のようにも思えました。
たかだか30年くらい前に比べると、近年では空(天気)・海・地底等に関する異常が多くなっています(コロナウイルスも含んで良いでしょう)。
これらは人間の増長を知らしめるための、神の裁きに近しいものではないでしょうか?
もちろん、風土学者先生たちの考察も間違ってはいないんだろうけど、まずは人間の行いを改めるところから始めるべきではないか?とも思えるんですよ。
40日40夜も続く大雨&洪水のみならず、ソドムの街と同じ運命を辿る未来も、絵空事ではなくなるかもしれませんね。
…と、本作に感化されて考えてみました。
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今回は2度目という事で、吹き替え版で鑑賞しました。
吹き替え音声はテレビ放送時のものなので、吹き替えがない部分は字幕&オリジナル音声になるというのはソフト版のあるあるですが、本作のそれは本編175分に対し、吹き替え音声は109分の収録。
だったら(日本の)テレビ放送版=109分版として選択できればいいのになぁと思うんだけど。
ちなみに、前の鑑賞記は↓。