観た、『サーカス』 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『サーカス』を観ました。

 

スリに間違われた浮浪者=チャーリーは警官に追われ、逃げ込んだ先のサーカス小屋のステージで騒ぎを起こすが、その様が観客に大受け。チャーリーはサーカス団に雇われる。

チャーリーは、団長に厳しくしごかれる養女のマーナと知り合い、次第に恋に落ちる。

が、ある日やって来た綱渡りのレックスにマーナは一目惚れ、チャーリーは失意のどん底に…。

今日も公演が始まるが、レックスの姿がない。慌てふためくステージ裏で、チャーリーはマーナの気を引こうと、危険な綱渡りに挑む決心をし……といったお話。

 

幸か不幸か俺ッチには子供はいませんが(←不幸だよ)、仮にいたとして、チャールズ・チャップリンさんの作品は小学生のうちに見て欲しいと考えます。

今はやってるのかどうか知らないけど、俺ッチの時代には小中学校で映画鑑賞が年イチくらいの頻度でありました。

そんなイベントが今でも残っているのであれば、俺ッチはチャールズ・チャップリンさんの作品を推挙します。

まずはスラップスティック・コメディとして何も考えずに楽しんで欲しいけど、小学生にでもなれば、実はそれだけではない事に気付けると思うんです。6年生くらいになれば『独裁者』も、まぁまぁ理解できそうですしね。

人生の喜びや悲しみを分かりやすく、国を問わず万人に向けて描いているのがチャップリン作品の魅力です。

 

チャーリーは金もないし、常に腹を空かせている浮浪者。空腹を満たすためなら、子供が持ってるパンですら横取りしちゃうくらい(笑)。

そんなチャーリーですが、本作を観ると、いつまで経ってもその日暮らしから抜け出せない理由が少し分かる気がします。

それは愚直なまでに他人に優しく、自分の事より相手を思いやってしまうからです。

あれだけ仲良くしていたマーナが、レックスに一目惚れしたのを知ってしまいショックを受けるチャーリー。

珍しく、レックスを妬み&憎むような描写がありますが、それでもやっぱり自分が愛した人の幸せを願わずにはいられないあたりが、極め付きのお人好しなんですよね。

特に女にフラれて気落ちしている男性諸氏は、本作のラストシーンを見て元気田支店長!

俺ッチももっと若い頃に観ておけば良かったぜコンチクショイ!って、見てるはずなんですが。

 

別にチャーリーが出ているからって正式なシリーズではないんですが、前作の『黄金狂時代』では大金持ちになりましたが、相変わらずのお人好しな性格によって、何らかの形で一気に全ての財を失い(相棒のジムに譲ったとか)、またいつもの浮浪者に逆戻り、本作に続く……なんて想像をしてしまいます。

終わりが始まりであると思わせるエンディングを見て、次の作品でもまた街のどこかをフラフラしてるんだろうなぁという気持ちにさせてくれますね。

 

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正確にはメイキングではないけど、回顧録(ドキュメンタリー?)等々、このシリーズは映像特典が充実していますね。

割と安価ですが、映画本編の尺を考えると、コスパとしては良くないかな?

小学生以下のお子さんをお持ちの親御さんは、いちいち親の許可もなく、勝手に観ていい映画として買い与えてもいい作品だと思います。