『ハリー・ポッターと秘密の部屋』を観ました。
相変わらず虐げられながらダードリー家で暮らすハリーの下にやってきた、屋敷しもべのドビー。
ホグワーツに戻ってはならないと警告するドビーの言葉を気にしながらも、ハリーはロンらと共に再びホグワーツに向かう。
ハリーたちが2年目の学校生活を送る中、学校内で次々と起きる怪事件。
ダンブルドアを初めとする教師たちは、ホグワーツ魔法学校の創設者の1人であるスリザリンが作ったとされる秘密の部屋との関係を危惧する。
一連の事件との関連性を疑われるハリーは、秘密の部屋を解放できるというスリザリンの後継者、そして部屋の中にある秘密について調査を始めるが……といったお話。
冒頭の、ダドリー家での寸劇は今作でも健在。ダーズリー家の面々は例外なくハリーを目の敵にしますが、特に小さい子ほど、あの連中を嫌うでしょう。
…けど、もう少し大きくなった人であれば、あの連中よりもドビーに対し、遥かにイラついている事でしょう。単に空気を読めないようで、実はズルさも兼ね備えているあたりがカッチーンですよ。まぁ、ラストで明らかになる事実を知ってしまえば、ちょっとは同情できるんですがね、ちょっとは。
ダーズリー家の連中は大マジに考えればクズばかりだけど、意地悪に対する報いをキチンと(?)受けているおかげか、そこまで嫌いにはなれないかな?
ホグワーツ行きの汽車の登場も恒例化していますが、ロンが運転する空飛ぶ車とのチェイスシーンって、いかにもスティーブン・スピルバーグさんのノリに思えませんか?
元々は本シリーズの監督の候補になっていたそうですが、スピルバーグさんが監督をしていても、ああいうファンタジックなシーンはあったでしょうね。
前作=第1作目から既に設定量が膨大でしたが、今作(以降)もどんどん増えていくと思うと、軽い目眩がします。全8作あるうちの、まだ2作目ですよ?と。
だからって、それら全てを覚えなければならないわけでもなく、ボーッと見ているだけでも楽しめる上で、観終えて面白かったと思わせるんだから、これぞエンタメの手本です。
“ちびっ子トリオの大冒険”的に始まった前作。今作もそれに近い趣はありますが、本シリーズの秀逸な点は大人だけのシーンが多い点にあると思います。
教師と生徒=大人と子供という間柄には主従関係が生じちゃいますが、教師は生徒を見下さず、生徒は教師に依存しない関係性が良いんです。もちろん大人が子供を守るのは大前提ですが、それを抜きにすれば対等の立場にあると考えているような。
代表的なところで言えば、生徒たちに友好的なハグリッドですが、ルシウスやスネイプ先生あたりは大マジになってハリーを恫喝するもんね(笑)。
シリーズ後半になると、俳優も歳を取ってきた実感を目の当たりにしますが、キャラがどんどん大人に近付いて行く=成長する様を描いてもいるので、最初のうちから(ある程度の)大人の世界も見せておくのが良いんです。
児童文学だからって子供だけしか描かなくていいってわけではないんですよね。
巷で話題になっていた、ラストでのハリー、ロン、ハーマイオニーのプチ恋愛事情。
元に戻ったハーマイオニーがハリー&ロンとの再会を喜び、ハリーとはガッツリとハグ→ロンとはお互いに躊躇ってしまい……というアレです。
「えっ、君たち……そうだったの?」と、そこに至る伏線がもう少し欲しかったけど、ローティーンの恋愛感情の表し方としては実に秀逸です。
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Blu-ray版の映像特典は短い動画の寄せ集めみたいな感じですが、時間的には多い方なのかな?