観終えた、『電影少女―VIDEO GIRL AI 2018―』 | Joon's blog

Joon's blog

どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

遅ればせながら、実写版『電影少女』を観終えました。

…って、坂上香織さん主演=昭和の実写映画版じゃないよ(笑)?

平成版というか、『電影少女―VIDEO GIRL AI 2018―』の方です。

 

「どーせ乃木坂目当てだろ?」とか思われそうですが、まぁそれもない事はないです(笑)。

読んだ作品だし、それなりにも思い入れはある作品だから、テレビ作品であれば見てみる価値はあるしね(映画だったら観に行くまではしなかっただろうし)。

↑はウチの本棚(とーぜん初版!)、↓は宣伝。

 

 

初めに言うと、俺ッチは漫画やアニメと言った、2D作品の実写化には何のアレルギーもないし、むしろ新鮮さを求めるという意味でも、どんどんやって欲しいと思う人種です。

特に最近の漫画は写実的=リアルに見えるよう、多々工夫を以て描いているし、それを支持する人も多いはずなんだけど、写実化された絵の究極形である実写になるとアレルギーを発症するファンが続出するんだから、メンドくせー話だよねぇ。まぁ、作家が実写化を想定して描いているはずもないんだけど。

それはさておき、「実写化されると、元のイメージが崩れる!」とか一辺倒な事を言う連中は、もはや宗教に近い2次コン、もしくは負和雷同(→正しくは付和雷同)で標的を叩きたい程度の志にしか思わないので、この辺の見解にカチンと来る人は、この辺で読み終えていいです。

 

桂正和さんの画風も、『電影少女』あたりからですかね、実際の人間のデフォルメの度を弱め、リアルな人間の姿(に見えるように)に近くなってきたのは。

だから、当時のファンが理想とする本作の実写版は、80年末あたりの酒井法子さんこそが、あい役に相応しいと思います。

 

…で、本作ですが、漫画版の続編として描くのは選択肢としては正解です。

原作そのまんまをやってちゃ、今日びVHSはねーだろってなっちゃうし(笑)。

 

続編ですから、かつて漫画に登場したキャラが実写になって総登場!となっても問題はないんですが、それじゃダサダサだよね(笑)。

今作を描く上で必要最低限のキャラのみの登場ってのも節度がありました。

ただ、少々原作との設定が破綻していたところがあったのは少し引っ掛かったかなぁ。清水に関して納得行かない人は少なくないんじゃない?

まず、クラブのステージでダンサーやっていたような人が、今ではアニメ系プロデューサーみたいな仕事に就いてる点から、違和感MAXですし(笑)。

で、原作での清水は独善的で冷たい系キャラでしたが、後に優しい心を思い出し、いい人として退場します。

前作ではちょっとした悪人ではあったけど、今作では立派なクズになってるんだから、この四半世紀に何があったんだ?と、原作を知っている人には謎解き要素すら見い出せるでしょう。

けど、そのオチは……チト納得しづらいよね。

ただ、大切な人とのスゲー辛い別れを経験したところで、それを曲解したまま今後を生きている人も世の中にはいるって事です。

自分の行いを省みるところもあったけど、どーせまた似たような事するよ、この人(笑)。

余談ながら、演じている村上淳さんの、あのふてぶてしい態度は、敵役としていい芝居をしていたと思います。

 

続編ではあるけど、ところどころで起きるイベントのシチュエーションを、わざわざ前作に寄せる必要はなかったんじゃないかなぁ。

表向きは草食だけどスゲー肉食→ロールキャベツ男子(笑)にあいが狙われたりとか、この服はデートに時まで着ないとか、あいに近付くよう髪をバッサリ切る後輩とか、あいがいなくなって翔が不登校になるとか……この辺を逐一知ったら洋太はどう思うだろう(笑)?

 

…とまぁ、引っ掛かるのはそのくらいかな? あとはフツーに作品を楽しめました。

まぁ、今作の1番のトピックとしては、“あの『電影少女』が2018年に実写ドラマ化!”でしょうが、2番目に来るのは“主演は乃木坂46の西野七瀬!”ってところでしょうかね。

実写化反対派閥に属する連中も、本作を観れば、その無駄に確固な信念に少なからずのヒビが入るんじゃないかと思います。

あい=西野さんを見て可愛いと思えない人は、よっぽどの2次コン、もしくは実写反対を声高に叫んでしまった以上は後に引けない(笑)、もしくは(今の時代においては)マイノリティに属する美的感覚の持ち主のどれかではないかと。

かく言う俺ッチも、特に推しメンは西野さんではありませんが、それが惜しい事であると気付かされるシーン(つーかカット)も多々ありましたがね。

でも……最終的には、やっぱり飯豊まりえさんが1番です♪ ←は?

 

これは些事なネタですが、まぁ主役を演じるのが現役の乃木坂(福神)メンバーですからね、原作に倣ってエロ要素をふんだんに盛り込まなかったのは正解でした。当たり前だけど(笑)。

いやね、↑にも述べましたが、前作と似たシチュエーションがあるって事で、もえみ→奈々美・伸子→リカに相当するって事で、ヤバいシーンがあるのかヒヤヒヤしていたもので…。

連載当時、もえみのアレを読んだ後、しばらく胸クソ悪い日々を過ごした日々も、今はもう昔の話です…。

 

まぁ、ちょっと変化球の、高校生くらいの恋愛モノが観たい人には、いいんじゃないかな?

前作(かつ原作)通りのエロを大重視する人は、1ミリも期待しないどころか、最初から見なくていいと思います。