『フレンチコネクション2』を観ました。
麻薬密売人のシャルニエを追い、フランスのマルセイユにやって来たポパイ。
地元の警察、特にバルテルミー刑事に煙たがれらながら、独自のやり方で捜査を進める。
そんな中、ポパイはシャルニエに捕まり、麻薬中毒にされてしまい……といった内容。
前作でシャルニエは暗黙の了解で捕まったように見えましたが、どうやら今作まで逃げ遂せたようです。
それを追ってニューヨークからマルセイユくんだりまでやって来たポパイですが、熱血&直情的な行動は相変わらず。
犯人と分かれば執拗に追いかけますが、この全力で走る姿が、本シリーズにおけるポパイというキャラクターの象徴なんですよね。
敵に捕まった主人公が痛い目に遭うのは定番ですが、刑事が麻薬中毒にさせられるというのは、ありそうでなかったシチュエーションじゃないでしょうか? それでいて、ダメージが大きい拷問方法です。
その後、解放されるものの、薬漬けになったポパイの体はボロボロになり、麻薬の禁断症状も現れ出す始末。
そんなポパイを甲斐甲斐しく見守るのが、マルセイユ警察のバルテルミー。
序盤ではポパイを厄介者として扱っていましたが、これが機になりポパイとの信頼関係を築き上がります。バルテルミーが、ポパイの支離滅裂なトークに付き合うシーンがあればこそ、ようやくバディ成立となるんですよね。
禁断症状からのリハビリの末にポパイは復活、シャルニエの隠れ家を発見し、報復を開始します。
その方法は1ミリの容赦もなく、倍返しでやられたらやり返すのがポパイ流。
もはや警察としての品格など皆無。“こんぷらいあんす”なんてスカした言葉なんかクソくらえですよ(笑)。
そしてラストはと言えば……シャルニエが逃げ遂せたから『2』が作られましたが、75年製作の今作の続編が未だに製作されないのは、まぁそういう事です。
その終わり方は、ある意味、映画的には衝撃的です。ああいう潔い終わり方は、近年の映画には少ない気がします。
どことなくドキュメント調だった前作に比べると、本作は映画的。
監督がウィリアム・フリードキンさん→ジョン・フランケンハイマーさんに代わった事で、アクション要素が強まった気がします。
![]() |
フレンチ・コネクション2 [Blu-ray]
2,057円
Amazon |
↑のBlu-ray版には吹き替え版も収録されていますが、シャルニエ=フェルナンド・レイさんの吹き替えを担当している大平透さんが渋いですねぇ。
大平さんは、くしゃみ一つで呼べる人とか、アニメでのコミカルな役が多い印象がありますが、こういうシリアスな役もカッコ良いんですよねぇ。アニメで言えば、南部博士とか。