確実に無為な時間を過ごす事になる病院での待ち時間。
それに少しでも抗おうとするため、必ず携行するのが小説、かつ短編集。
って事で、病院に行く日しか読まなかった『シャーロック・ホームズの冒険』を、ようやく読み終えました。
昔に読んだのを再読しているんですがね。
とっくに内容は忘れているので、今になって読んでも新鮮です(笑)。
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シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)
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↑、今は600円近くするんですね。俺ッチの買ったものは440円しかしなかったのに…。
進歩した科学捜査を以てホシを挙げるような昨今の作品に比べれば、かなり古臭く感じるでしょうが(実際に古いんだけど)、そんな昔の作品でも、決定的に面白くしている要素の一つがあります。
それは、携帯電話(正確にはインターネット)がない事。
特にスマホがあれば、ある程度の知りたい事は分かるし、事件解決までの時間短縮もできるけど、そんなドラマを見ても1ミリも面白くないじゃない(笑)?
本作が書かれたのは19世紀末、つまり、日本では明治時代。
ネットのみならず、現代で当たり前にある物がなかった頃のお話ですから、ある意味、時代劇(小説)なんだと思って臨めば、もう少しは面白く感じるかもしれませんね。
…って、この辺は、ホームズの魅力にピンと来ない人に向けて綴ったものなので、とっくに精通している人は軽くスルーしてやって下さい。
完全無欠、解けない謎はないと思われているホームズも、実は意外と失態を演じる事もあり、ホームズの力が及ばずに終わる作品も少なくありません。ちょっと引っ掛かるハッピーエンドというか。
俺ッチは、そんな作品が好きです。『ボヘミアの醜聞』や『オレンジの種五つ』とかね。
ああ~、実写ドラマの『シャーロック・ホームズの冒険』、また再放送して欲しいなぁ……BSプレミアムさん、頼みます…。