『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』を観てきました。
本作はかつての『仮面ライダー龍騎』よろしく、テレビシリーズ本編とは違う、真のエンディングが描かれる!という触れ込みでした。
…が、フタを開けてみれば、いつもの夏映画でした(笑)。
本作が、テレビで描かれている『仮面ライダーエグゼイド』という物語の最終回だとすれば、納得のいかない人は少なくないでしょう。
一つの戦いの終わりとその後を描いてはいるので、正確には“アナザー・エンディング”の方が、がしっくり来るかな?
まぁ、これはこれで、映画としては面白い作品だったとは思います。
最近のライダーで評価すべきは、毎年、新しい脚本家を採用している点にあります。
前期平成ライダーでは、またかよと言いたくなるほどに同じ脚本家を採用してばかりいました。
だからってお話がマンネリになるとかって事はないんだけど、特に井上敏樹の劣化ぶりは目に余り、金輪際ニチアサ作品には絡んで欲しくないと思ったほどです。
この手の作品に興味はあるけど経験がない、というくらいのベテランの人を採用する方が、既成概念を壊す作品になる可能性が高いから、個人的には新参者大歓迎です。
仮面ライダーのデザインが初代からかけ離れるまで、あれだけの変遷を遂げているんだから(笑)、作風の方にも、どんどん新風を吹かせてしまうべきだと思うんです。
――話が逸れましたが、本作の脚本を担当する高橋悠也さんはあまりに精力的で、初参加でありながらテレビ版全話に加え、冬&夏の劇場版までも担当、まさに『エグゼイド』の世界の全てを統括したんですから(ネットだのスピンオフだのは、あくまで番外編なので除外)、これは偉業です。
個人的に『エグゼイド』の功績は、女子ライダーをレギュラー化させた点にあると思います。
過去にも女性ライダーは多々いましたが、大体がその場しのぎというか、スポット参戦ばかりなんですよね。
本作のアバンタイトルのアクションシーンにもありますが、男子のレギュラーライダーが変身するのに混じって、ポッピーも当たり前のように変身するシーンには一人で感動してましたよ(笑)。
これはスパ戦との大きな違いである、男女比率10:0(笑)という風潮を変えていく第一歩じゃないかと思います。
『地球戦隊ファイブマン』のように、女子専用の変身アイテムなんて登場すれば、そこそこ売れそうな気がするけど、ちょっと冒険ですね。
もう一つのトピックとしては、CHEMISTRYの堂珍嘉邦さんの出演も話題になりました。
この手の作品において、まだまだ第一線で活躍しているアーティストの登板は、ちょっとした事件ですもんね(笑)。
リップサービスを含めた楽屋事情は完全無視しますが、近年ではそこそこ名の通った人が、ライダーとして出演する事に抵抗を持たないどころか、むしろ率先して出演したがっているケースが増えているようです。なぜでしょう?
答えは……カッコ付けてもいいからです。
どんなブサメンでも、どんなジジイでも、男であれば誰しもが少なからずもカッコを付けたがるものです。
けど、どんなイケメンですら、実生活であまりスカした真似をすれば、冷めた目で見られたり引かれます。
わざわざカッコ付けて女性の気を引こうとする人もいますが、いちいちカッコ付ける人よりも、自然にカッコ良い人の方が、女性には好かれるんじゃないのかなと。
これは一般的な、現代を舞台にしたドラマでも同じです。
…けど、この手のヒーロー作品においては、カッコ付ける事が良しとされます。ヒーロー作品ですから、必然的に役柄的にもカッコ良くなるのが当然ですしね。
演じる側としては、役の上、かつ男のカッコ付けたい欲を存分に満たすだけでなく、どれだけカッコ付けても、引かれたり咎められないところに魅力を感じるのかもしれませんね。
とりあえず、アーティスト枠とお笑い芸人枠は(ほぼ)確保されているので、次は誰が来てくれるかな?