漫画→実写 | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

漫画(orアニメ)作品が実写映画化される報道が流れるごとに、実写化なんてするな!という意見が飛び交いますが、とりあえず文句を言わなきゃ済まない連中の、何と多い事よ。

ああいう難癖を付けるのは、熱狂的なマイノリティだと思いたいけど、どーなのかしらね。

今や漫画好きな日本人は増えてるけど、その全てが実写化に猛反対しているとは思わないんだ。

 

――それはともかく。

確かに、点と線(と僅かな色)だけで表現される絵にも風情はあるし、それが実写化となれば、情報量も激増し、それまで自分が心酔していた作品(or世界)に違和を感じるだけでなく、拒否反応すら引き起こすのは、分からなくもないんです。

 

でもね、世の中には何事に関しても、100点と0点はないんですよ。

どんなに面白いと言われる作品にも完璧はないし、その逆もまたありき。実写化した作品を観てみて、一つ以上は良かったと思えるシーンは必ずあるはずです。

それを見出せないとしたら、先入観に囚われているだけ、もしくは感受性が砂漠化している証左です。

 

実写化を受け付けない人は、かつて絵だった人間(キャラ)を、実際に生きている人間が演じるというギャップに耐えられないってケースが多いと思います。

得てして主役級ともなれば、自分の思い入れに見合わない人がキャスティングされ、その時点で観る気が失せる事もあるでしょうしね。

でも、そんな中でも脇役クラスになれば、意外とハマっているキャストも少なからずいるものです。この場合、見た目が似てるとかだけではなく、雰囲気が漫画のキャラとリンクしているようで、いい味を出しているキャスティングもない事はないんじゃないかな?

 

もし、あなたの周りで、原作モノの映画化作品を観に行った人がいるとします。

その人の感想はさておき、初めて映画を観た事で原作の存在を知り、興味を持ったとします。

そこで、その人に原作を薦めてみて、原作の方が面白い!と思ってもらえれば、原作の面白さを伝えられたという意味で、あなたの勝ち……なんて遊びも面白いかもですね。

…実はコレ、アニメを観た事がないくらいに若い世代にやってみたかったんですよ、『あしたのジョー』で(笑)。

 

ハッキリ言ってしまえば、いくら騒いだところで漫画が原作の実写化作品は今後も続きます。

どんだけネットで騒いだところで、この風潮は変わりません。

なぜなら、楽な上に、ある程度は儲かるから。

漫画に限らず、何かしらの原作がある時点で知名度はあるし、誰も何も知らない情報が多いオリジナルの映画と違い、宣伝の手間は若干ながらも減ります。

これは個人的に感じる事ですが、ストーリーをゼロから考えるより、既存のストーリーを使い回したりアレンジする方が遙かに簡単だからという理由もあるでしょう。

映画を公開させるまでには莫大なお金が掛かるし、そんな大バクチを打つのであれば、僅かながらも勝算のある方を選ぶのは当然です。

これは日本のみならず、映画の未来が抱える問題と杞憂しますが…。

 

既にファンを獲得している原作モノの映画化に関して、最も責任を負うべきは、最終にして最大の権限を持つ原作者であると俺ッチは考えます。

お客側としては、ファンの気持ちを考えて欲しいだの何だのと言いたい気持ちも分かるんだけど、所詮はエンターテインメントというビジネス。平たく言えば、金儲けの手段にすぎません。

とは言え、映画化の際には作り手側として参加するような原作者は、自身の作品にも愛着があるんだろうなぁと感じます(映画業界側としては、目の上のたんこぶに感じるケースもあるようですが…)。

余談ながらこの人、実写版の公開時にはこんな事を言ってましたが、完全に傍観者の意見ですよね。

 

実は製作総指揮の立場にありながら(!)、文脈からして試写すら観ていなさそうだし、スゲー無責任に感じたな。実写版に対する怒りの矛先は、この人でもいいくらいですよ。

あ、個人的には、あの作品は嫌いじゃないです(笑)。