観てきた、『スーパーヒーロー大戦』 | Joon's blog

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『スーパーヒーロー大戦』、観てきました。

ここ数年の東映ヒーロー映画は春・夏・冬と、年に3回も作られるようになり、東映ヒーローの復権とも呼ぶべき状況なので、嬉しい限りです。
…が、作品数が増えればそれだけ比較対象も増え、全てが良作とは限らない事にも気付く。
個人的な見解ですが、特に春に公開される作品は、
劇場で観て良かったとは思えるレベルながらもズッコケが多く、残念ながら今作もその中の1本でした。

――以下、ネタバレも含むので、未見かつ期待している人はスルーで。





スパ戦&ライダー大集合!という鳴り物入りでしたが、風呂敷を広げすぎじゃない?とか思ったものでしたが、蓋を開ければ、そんな予感はほぼ的中。
ライダー1人とスパ戦1(=3~5人)が戦うのが多かったけど、スパ戦の1人がやられると残り全員も誘爆しちゃうんだから、ドイヒーな扱いですよ(笑)。
ただ、スパ戦&ライダー大集結は圧巻で、これぞ劇場の大スクリーンで観るべき価値がある、もはやスペクタクルとも呼んでも過言ではないシーン。
大人や子供の境なく、周りの観客がざわめいていたのが、その証拠じゃないかと。
…けどね、
重箱の隅を突くと↑には少々手抜きやデタラメがあるんだよね。
電王がソード、ロッド、アックス、ガンフォームがそれぞれが独立して分身状態になってるんだったら、オーズの全てのコンボで(以下略)。
スパ戦側も、レジェンド大戦ほど事態が切迫していると感じたのか、追加戦士は参戦していません(劇場用プログラムで確認)。

全てのスパ戦&ライダーを統括できるって事で、ゴーカイジャー&ディケイドが主役。
CM等ではマベちゃん&士が主役に見えますが、真の主役はジョーと海東。
前者については、ある意味、ジョーらしさが全開だったかも。
普段はクールを装っているが、いざとなれば熱さを見せるというシチュエーションはTV版にもありましたが、今作では止められないくらいに熱くなってしまい、チト怖いくらい(笑)。スパ戦とライダーが戦っている現状の打破と、マーベラスとの友情を天秤に掛けられ苦悩するも、結局は何も出来ないジレンマから、ストレスが溜まっていく様は見ていて辛かった…。

海東も相変わらず斜に構えた物言いで、例の「~したまえ」が痛快です。
…が、終盤の行動については納得できません。ああいう言い方をしたものの、実はビッグマシンを完成させ宇宙で破壊する事を目的としていたとか言うなら分かるんだけど…。本作における最大の悪人であるにもかかわらず無罪放免……そりゃねーだろと。

ストーリーには期待してなかったけど、実はそうだったんだ的な、相手を欺くにはまず味方から作戦(まただよ…)は、夢オチに次ぐテキトーな作風だと思います。頼むから、ちゃんと伏線張ってくれ、否、張れよと。
全てが明らかになった際、「通りすがりの仮面ライダー云々」の前に言う門矢先生の格言があったのだけでなく、この時のBGMがTV版と同じだった事に免じて許しちゃうんですが(笑)。

あと、今作は変身前の俳優の出演者が少なすぎ(声のみ出演はそこそこいたけど…)。ヒーロー大集結という、通常よりも力の入ったイベントムービーなんだから、もっと揃えてくれよと。
まぁ、比奈ちゃんが出ずっぱりだったから許します。これに夏みかんが加われば最強だったんですが…。


最近のスパ戦orライダーの劇場用プログラムは、掲載内容の質が実に良く、資料的価値が非常に高いと思うので、一般人よりも好きかもしれないと思う人は買っておいた方が良いと思います。