星新一さん風のショートショートの試作(いや、完パクリ? 笑)の素案をなんとか一篇は完成しました。
わずか3.5枚の作品です。
でも、4/7に読解分析を開始して以来、新年度の仕事準備でバタバタしていたせいか、すごく時間がかかってしまいました。
一応は、読めば、わかる人には一目瞭然で、星作品のエッセンス満載です。
が、肝心のアイデアやオチはもちろん完全オリジナルな新規ものです。
応募にはまだ日があるので、ひと月ぐらい置いて、再改稿して3枚に納めます。
まだまだショートショート研究は続けますから。
これ、応募しようと思っている国民文化祭関係の「清流の国ぎふ ショートショート文芸賞」の規定では、3枚以下なんですよ。
ですから、もちろん3枚に納めてしまってから応募するつもりでいるんだけど、
そもそも、この3枚って規定自体がかなりの無理ゲーなんじゃないかな、と思っています。
前に紹介した『2分間ミステリ』という欧米のショートショート本を持ってるけど、これ小説風だけど、事実上、クイズの説明文になっています。
900字ぐらいの作品で、2枚ちょっとになるけど、ほんと味も素っ気もない。
しかも、この本は、オチの説明はわからないよう書かれてあって、後ろのページで説明してる体裁です。
だから、事実上、読み手はごくごくわずかなヒントを推理して、クイズ的に考えるものなんですね。
だから、オチをちゃんと入れたら、(小説はオチを書いたら、それで面白くなる類いものじゃありません)少し推測した説明が加わるだけで、やはり小説じゃないんですよ。
ほんと面白くないクイズ説明文です。
読み返すと、反吐が出そう。(すみません、言葉が汚くて)
だから、これはこれで、なぜ小説にならないかの反面教師として、ずっと身近に置いておこうか、すぐ売り払うか、迷っています。笑
さて、今、星さんの作品集で手元にある『ようこそ地球さん』や『ボッコちゃん』など5冊を字数数えながら、短い作品から分析してるんですけど、3枚以内は無いですから。
3枚台が1作だけです。
たまたまかもしれないけど、短いものでも4-5枚が普通でしたよ。
でも、前に書いたように、一見アイデア展開には不要に見えるところに、自然なミスリードに読み手がなるよう工夫されている気がするところもあって、すごく勉強になりました。
大きくストーリーが動いたり、目立つオチ部分に惹きつけられるけど、
むしろ、そういったところとは真逆の、一見、平凡な文学や表現の素晴らしさや効果を見抜けるようになった自分を、褒めてやりたくなっています。
あと、応募予定のこの「清流の国ぎふ」コンクールの審査員長はミステリ作家で大好きな作家の一人である米澤穂信さんなんです。
米澤さんが規定を決めたとしたら、なぜ3枚以内にしたのか、気になります。
多分、事務室側ではないと思うんです。
素人考えだと、ショートショートは枚数が少ない方が参入しやすいと考えがちですが、プロ作家なら3枚がいかに難しいかはご存知のはずです。
最低でも4枚要りますよね。
できれば5枚が描きやすく、いい小説になりやすい。
だから、「ちょっと待った。せめて4枚にしましょうか」と、米澤さんなら、引き受ける前におっしゃったはずです。
でも、難しいとわかっているから、結果を見やすくするために、敢えて選んだのかな?
それとも、みんなスラスラ書けると信じておられるのかな?
謎です。
ちなみに、今、ショートショート作家として活躍中で、この分野の第一人者は田丸雅智さんだと思うんですが、
田丸さんが審査委員長を務める、結構、有名な「坊っちゃん文学賞 ショートショート」の規定は10枚ですよ。
この『夢三十夜』を注文中です。
応募サイトで、無料で読めますが、分析読解するなら、紙本がいいんです。
ちなみに、僕は、今回をきっかけに、この「坊っちゃん文学賞」にも数年ぶりに再挑戦しますが、
10枚って、今だと、すごく長く広大に感じますから。笑