ここ最近、ずっと書いているように、星新一作品を研究分析している。
単に作品を読んでいるだけではわからないことが、
書き始めてみると、「見えて」くる。
星さんの息遣い、感覚,思考の流れがわかる。
結果的に「ショートショートとは何か」を研究していたはずが、
その範囲に問題に留まらず、「小説とは何か」の大きな答え、小説の本質についての凄く大きな知見を見つけてしまう。
今回、凄くよく小説について分かった気がする。
まあ、いくら分かっても、小説道の道は長く深いから成果は全然上がらない。
だけど、
ゴールすらわからないのと、なんとなくゴールに近づけた感覚を持てるのとでは大違いだからね。
今回は後者だ。
まずは真似でいいから、星新一作品に近づけた作品を書く。
出来れば、星さんへのオマージュなるように、現代社会を批判した作品を一つね。
で,書いてみると、書きながら、懐かしい感覚に襲われる。
単に星新一作品の味わいを思い出したのじやなくて、その視点、この文明批判、この世界観に,見覚えがあったからだ。
しばらく考えて、思い出す。
それは大昔のこと、僕がまたティーンエイジャーな頃に夢中で読んでいた頃の、
「SFマガジン」を読んだ時に吸収してきた感覚だった。
まだサイバーパンクも、電脳世界も一般的じゃなかったあの時代。
そもそも、コンピュータって、SFマンガ『バビル2世』に出てくるような、
ハベルの塔にある、紙の束みたいなものを吐き出すやつのことで、笑
一家に一台、卓の上にあったり、掌の中で電話機能を持ったりしてなかったんですよ。
(いや、あの紙みたいに見えるのは、マイクロチップの塊だったはずだよね、ねっ、ね、まさかただの紙じゃないよね、
と脳内補完してますよ。笑。)
今までの、ショートショートに対する恐怖感、何をどう書けばいいのか、少ない枚数で書き切れるのか、の違和感が大幅に軽減された。
だから、
ずいぶん前に応募対象から外していたショートショートを募集している「坊っちゃん文学賞」へ書く選択肢に復活させることにした。
もちろん、いまたどり着いた、この星新一作品への感覚が正しいのかどうか、作品で実証するためだ。
前の一連のゲシュタルト感覚と、このショートショート理解だけで、
'23年度の僕のバージョンと、今の'24年度の僕のバージョンは別人です。
相乗効果で、全く違うステージに上っていると感じます。
前者が戦略レベルなら、後者が戦術レベルの上昇になるのかな。
来ていた、シンクロニシティの渦は、正しかったんだね。
どんどん書いて確認するしかない。
前へ。
とにかく前へ。