岩瀬成子マジックと、アニメ『もののがたり』は凄い | 読書と、現代詩・小説創作、物語と猫を愛する人たちへ送る部屋

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小説や詩の創作、猫また大学通信を書いています。Twitterは、atlan(筆名:竹之内稔)@atlan83837218 放送大学在学中。「第8回新しい詩の声」優秀賞を受賞。
 京都芸術大学の通信洋画&文芸コース卒業/慶應義塾大学通信卒業/東洋大通信卒業/放送大大学院の修士全科生修了。

岩瀬成子の児童文学作品『マルの背中』をひたすら読み込む。

少女の、預けられた猫のマルや周りの大人たちの人間模様を描いている。

少女の母が離婚して、父や弟とも離れ離れ。

お母さんが「一緒に死のうか」と冗談を言う形から始まる。

その点では、今、ありがちな環境だが、そんなに暗い話ではなく、少女の瑞々しい感性がいつもの、岩瀬成子語りで語り尽くされる物語。

 

1ページごとに、岩瀬成子の凄さがわかるから、とてもページがめくれない。

分析できても、その数が多すぎて、とても処理が追いつかず、事実上、トレースは不可能。

何より全編、トレースしたら、まんま岩瀬成子になってしまう。

困ったもんだ。

もっと単純な作品を選べばよかったかもしれないが、それは短編で過去にしたことがあるからね。

 

岩瀬さんの作品を読むと、ストーリー的にはちょっと変わった主人公の少女の、周囲の友達との心理的な孤立やズレを丁寧に描いているだけだ。

これだけ書くと、同工異曲。

 

でも、1篇、1篇どれも詳細は違う。

読後感もまるで違って感じさせられる。

少女たちの心の屈曲がどれも違うし、周りの人たちの鬱屈の曲がりぐあいも違うからだ。

 

僕は、どう逆立ちしても、岩瀬成子になれないけれど、その爪の垢を今、集めて飲んでいるつもり。

それが多すぎて、消化しきれない。笑

 

 

ただ、必死で分析しているが、疲れて、2日かけて、まだ30%ほど。

きっと100%できる頃には、初めの方は忘れている。

意味がないから、途中で自作を創作開始するつもり。

たとえ、途中でもいいから、岩瀬成子の語りを真似て文章化してみるのだ。

 

昨日は、夕方からはAmazonプライムへどっぷり逃げた。

アニメ『もののがたり』を第1シーズンと、今、放映中の第2シーズンの放送分までを視聴し続けた。

悪の付喪神と戦う主人公たちとヒロインとの恋の話。

とても面白い。

これは、見なければ一生の損だ。