施設はいつでも面会が可能だ。
差し入れも自由。受付で名前を記入したら勝手に部屋まで行ってもいいので、ちょいちょい顔を見に行くことにしていた。
そして、行くたびにいろんな報告を聞くことになる。
どうやら父はある組織から命を狙われているらしい。
まずは、スナイパーから身を隠さなければいけない。
夜もおちおち寝ていられなく、気がつくとベッドとタンスの隙間に隠れたり、時には空いた部屋に隠れたり、会議室のクローゼットに隠れたり…。隙を見て外に逃げ出すこともしばしばあった。
その度に施設の方たちが探してくれていたようで、かなり迷惑をかけていたようだ。
食事にも毒が盛られていると思うと食べられない。
いつもの薬もすり替えられていると思い、飲んだふりして隠していたり。
誰かか狙っていると感じた時には杖をライフルのように構えて備えたり。
幻覚、幻聴との境目が曖昧になっているので、本人にとってはそれが全て現実で、真面目に自分の命を守っていたようだ。
これ以上、ひどくなったら何をしでかすかわからない!出禁になったらどうしよう😨。