ちゃんとたべなさい | アトリエぽーぽー

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『アトリエぽーぽー』は、創作を楽しむ絵画教室。
講師あけやまひかるは、お月謝袋やレターセットなど、クラフト製品の販売も行っています。
このブログは、生徒さんと保護者さまへ発信していますが、
絵や工作について、みなさまのご参考になれば幸いです。

ちゃんとたべなさい


デイジーはお豆が大嫌い。

「ちゃんとたべなさい」とママは言うけれど…。


「おまめをたべたら、アイスクリームをあげるから」とママ。

「おまめ、だいきらい」とデイジー。

「おまめをたべたら、アイスクリームをあげるし、いつもより30分おそくまで起きていてもいいから」とママ。

「おまめ、だいきらい」とデイジー。

「おまめをたべたら、アイスクリームをあげるし、いつもより30分おそくまで起きていてもいいし、お風呂に入らなくてもいいから」とママ。

「おまめ、だいきらい」とデイジー。

頑固なデイジーです。

しかも、デイジーの顔がどんどん大きくなり、紙面いっぱいにひろがっていきます。


最後には、

「おまめをたべたら、世界中のスーパーマーケットと、お菓子屋さんとおもちゃ屋さんと自転車屋さんを買ってあげるし、プールを17個買ってあげるし、ずっと起きてていいし、学校にも行かなくていいし、お風呂に入らなくていいし、髪をとかさなくていいし、靴を磨かなくていいし、歯を磨かなくていいし、ハムスターの世話をしなくていいし、お部屋の掃除をしなくていいし、ビデオテープをケースにしまわなくていいし、服を着なくていいし、アフリカ大陸とチョコレート工場を92軒買ってあげるし、遊園地に引っ越してもいいし、ロケットを好きなだけ買ってあげるし、地球だって、月だって、星だって、太陽だって、買ってあげる、それに…それに」

さすがにそれは無理だって、デイジーだってわかります。

「ふわふわの筆箱も買ってあげる」

途端に現実的。


デイジーは、よっぽどふわふわの筆箱が欲しいのかしら、ついに懐柔されるのかしら、と思いきや、デイジーの逆襲。

「だったら、ママがメキャベツをちゃんとたべたら、わたし、おまめをたべてあげる」
モノに釣られず、正当な取引です。
えらい、デイジー。


結局、ママはメキャベツが食べられず、デイジーもおまめを食べず、ふたりで一緒にアイスクリームを食べます。


ちっとも食育になっていない!


という可愛い本。