江戸時代の庶民にとって一生に一度は行きたい
そんな夢の{ お伊勢参り }
内宮門前町は宇治
外宮門前町は山田
と呼ばれる門前町が栄えていったそうです
その名残がこの駅名 「 宇治山田駅 」 (近鉄電車)
その時代にはもちろん電車もバスもなく
人力車や徒歩で何日も掛けていく
たいへんなお伊勢さんへの旅だったことでしょう
おっとと私は
新幹線で 新横浜→名古屋
さらに一時間半揺られ「 宇治山田駅 」 (近鉄電車) 着
当時は名古屋から3日掛けて歩いたと思うと
その有り難さに感謝しなければ ですよね (T_T)
☆旅の初日
外宮 (豊受大神宮) 内を参拝させて頂きました。
最後に
「せんぐう館」を見学して感動も一入✨✨✨
満ち足りた清々しさで
勾玉池の休憩所に座り、一息つきました
ところが・・・
そんな私の横で
おっとがリュックをゴソゴソ
ソワソワと何か探しています
・・・?・・・
「見当たらないんだ・・・小銭入れ💦」
「よく探せばきっと出てくるわよ」
捜し物とは・・・
そう
大抵よく探せば
ほんの隙間に隠れていたりして出てくるものですが・・・
・・・どうやら・・・どうしても・・・出てこないようでした
「心当たりがあるからちょっと探してくる
ここで待ってて💦」
「社務所に落とし物が届けられていないか
まずは聞いてみ た ら ・・・」
そう私が言い終わらないうちに
おっとの姿は玉砂利の音と共に
小さく遠ざかって 行 き ま し た ・・・
・・・15分
20分経過・・・
降ったり止んだりしていた雨足が強くなってきました
いよいよ本降りかな・・・
雨の音の中に佇む
背景の美しい山々
勾玉池に落ちる雨の輪をぼんやり眺めているのも
なかなかよいひととき✨
時折、池の鯉がぴしゃんと飛び上がります
私の他には、男性がひとり、 一組のカップル
やはり勾玉池を静かに眺め寛いでいるようです
そして・・・
若い外国人女性3人組がいました
💦
なんと靴のまま
休憩所の椅子の上に
あぐらをかいているではありませんか💦
話している言葉から
ベトナムの技能実習生かなと思いました。
(違っていたらごめんなさい)
このお社の中の勾玉池を前にして
靴のまま椅子の上であぐら・・・です (T_T)💦
イラッときて
私の機嫌はにわかに悪くなりました
こんな時は見て見ぬふりができれば楽なのに・・・
なのに
どうしても腹立たしさが ムラムラ
それはなぜ?
結局のところ彼女たちにではなく
私から声を掛けて
靴のまま椅子の上で
あぐらをかくのを止めて下さい
そうお願いできないそんな自分自身に・・・(怒り)
勾玉池を眺めながら
私は清々しさ → 腹立たしさ → 自己嫌悪
そして
なかなか戻ってこない・・・
おっとの事を考えました (T_T) ⤵
30分経過・・・
やがて
外国人あぐら3人娘も誰もいなくなった頃
玉砂利を踏む足音が近づいてきました
「あった!
ちゃんと届けられていたよ」
中身の小銭もそのまま残っていたようです
「何処まで探しに行ったの」
「最後に小銭入れを使った多賀宮まで」
多賀宮は山の頂にあり
雨の中、おっとはもう一度あの石段を登り
わざわざ探しに行ったのでした
多賀宮 古殿地
女性はよく合理的だと云われます。
私もやはり合理的なタイプの女性の類いだと思います。
落とし物が届けられていないか
まずは社務所に向かったでしょう
でもおっとは
自分の足でまずは探しにいきました
そしてないと確かめてから社務所に向かった
おっととは
そういうタイプの人なのです・・・
合理的が良いとか悪いとか
そういうことではないのだと何となく思いました
人には人それぞれの
大切にしている道理✨というようなものが
あるのかもしれません、ね♡
「拾ってもらえて良かったね
あなたが落としたお陰で
拾って届けてくれた人は徳を積んだのよ
このお伊勢のお社でね♡」
それだけ・・・私は答えました
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実はこの小銭入れ
おっとと私にとっては
たかが小銭入れされど小銭入れなのです
数年前に訪れた
京都の縄手通りにある
知る人ぞ知る「ちんぎれ屋」
そこで購入した古代裂の一点物のがま口
おっとと自分へのお土産に
選びに選んだものでした 笑
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そんな「ちんぎれ屋」のがま口を落としたとなれば
一瞬にして妻のカミナリが降ってくる恐怖心
それに比べれば
多賀宮の石段など💦
おっとはひとっ飛び!だったのかもしれません 笑笑
気が付くと雨が止んで
勾玉池の空の雲の隙間から青空が✨
事なきを得てホッとして
「もう少し歩こうか」
ということになりました
夕方5時も過ぎるとほとんど人の姿もありません
神々しい神宮杉や檜、楠や榊などのお社の木々が
雨上がりの中で一層
清々しい香り✨を漂わせています
ふわぁぁぁぁ 深呼吸
「気持ちいいね~~~」
北御門鳥居をくぐり
御厩の当たりだったでしょうか
「あっ、これ・・・」
「何?」
「小銭入れ」
なんと今度はおっとが
誰かが落とした小銭入れを見つけ
拾い上げました
手の平に乗せた小さな重み
中身に小銭が入っていることが解ります。
「届けてくる!」
「うん、そうして!」
神楽殿 (社務所) に再び向かい
拾った小銭入れを届けるおっとの姿・・・
今度はあなたが徳を積めて良かったね
この伊勢のお社で♡
昔も今も
{お伊勢参り}には
笑いあり、涙あり、小競り合いあり、人情あり・・・
全ては
天照大御神さまの懐に見守られ転がされ
そんなとっておきの
✨お計らい✨の中に生かされているのかもしれません
こうして旅の初日は
おかげさまおかげさま
やっぱり「御蔭参り」となりました
勾玉の形をした勾玉池にちなんだお守り&文鎮を記念に♡
最後までお付き合い下さりありがとうございます♡
まだまだ続きますが~ 笑
つづく・・・