一粒万倍日にやっていいことは、借金です。というのは、冗談です。実は、一粒万倍日に借金をするのは、とても避けたほうがいいことなのです。なぜなら、一粒万倍日は、始めたことが万倍になる日だからです。借金をすると、返済が万倍になってしまうかもしれません。同様に、クレジットカードを作るのも、おすすめできません。利用額が万倍になる可能性があります。
では、一粒万倍日とはどのような日なのでしょうか。その由来や意味を解説します。
一粒万倍日とは、日本の暦に古くからある吉日の一つです。その決め方は少しややこしいですが、二十四節気(立春・夏至・立秋など)と、干支(甲・乙・丙・丁……と子・丑・寅……を組み合わせたもの)によって決められます。「立春から啓蟄(けいちつ)の前日までは、丑と午の日」「啓蟄から清明(せいめい)の前日までは、寅と酉の日」というように、二十四節気の節目と節目の間の2日が一粒万倍日になります。おおよそ6日に1回、ひと月に5日、1年間だと約60日あります。
この言葉が意味するところは「種籾(たねもみ)一粒から一本のイネができ、このイネから万倍もの数のお米が穫れること」です。すなわち「わずかなものが飛躍的に増えること」です。この日に始めたことは、やがて大きな成果を上げると考えられることから、一粒万倍日は「何かを始めるのに最適な日」とされます。
一粒万倍日にするとよいことは、入籍や結婚式の日取りや開業・開店・プロジェクト開始などです。幸福の種が大きく膨らむというイメージです。また、この日にお金を投資すると、将来的にそれが大きな利益となって返ってくると考えられています。ほしかった靴を買う、新しい財布を買う、もしくは使い始める、宝くじを買うなど、お金に関連することによい日とされています。