うつ病からの脱出ー世界をひっくり返すー | 黄昏黒猫屋敷ー布人形とイラストの小部屋

黄昏黒猫屋敷ー布人形とイラストの小部屋

世間からかなりずれている管理人、黄昏黒猫堂こと黒猫が自作人形やイラストを発表しつつ、ニート、ひきこもりなど生きずらさを考える。(画像一覧で作品を見ていただけるとうれしいです。)

 うつ病になったとき、何より辛かったのは、世間の無理解でした。ただでさえ弱っているのに、追い打ちをかけられているようで、僕は追い詰められて、極度の対人恐怖、妄想、幻聴に苦しみました。治療を受けていても、なかなか効果があらわれず、絶望的な精神状態になりました、カウンセリングを受けても効果はなく、この世のどんな言葉も考えも使い物にならないことを痛感しました。そんな出口の見えない暗闇の中でもがいている時に、ふと開いた本の中の言葉に釘付けになりました。

 本の中で、ガリレオ・ガリレイはこう言いました。「世界は数学の言葉で書かれている。」、と。何故か僕の体に電流が走るような気がして、療養中だったので、僕はむさぼるように数学や物理の本を読み、問題も解きました。生きようと、一縷の望みを託して必死でした。すると、学校数学と違って、その数学の美しいこと。まるで詩の世界のようでした。数学理論は人間も含め、自然のすべてを貫徹しています。生物の営みすら数学のあらわれで、その意味で、世界は数学で書かれています。世間の狭い常識などに頓着せず、数学理論は宝石のように煌めいていました。

 数学は、僕がどれほど世間の狭い常識に縛られているのかを、あらためて感じさせました。すると、僕の中で、一度自分の中の世間をひっくり返してしまおうという気持ちが強く起こりました。宇宙の中で生きている自分が数学の言葉で生きるのは至極自然なことだ。どんなに変人とおもわれようとも、数学的感覚で生きてみようと思いました。その結果、世間の雑音が気にならなくなり、変人28号として職場復帰しました、

 今では数学から離れて、人形など作っていますが、浮世離れの変人28号は健在です。たぶん数学のおかげで、ファンタジー世界の魔導士が使う「固有結界」のようなもの(あるいはもうひとつの世界)を操れるようになったのかもしれません。うつ病に限らず、精神疾患にかかると、自分がそれまで慣れ親しんでいた言葉や考えがまったく無意味なものになることもあるでしょう。カウンセリングでうまく効果がでない場合、意表を突いたやり方が必要なのかもしれません。僕の場合、たまたま数学でしたが、何らかのやり方で、一度ガラガラポンと世界をひっくり返してしまう体験をするのもいいかもしれません。ただし、この記事には科学的根拠は何もなく、あくまでも僕の個人的体験です。

 

ブログランキングに参加しています。クリックしていただけると励みになります。


人形・ぬいぐるみランキング