ブラック・ラグーン | 黄昏黒猫屋敷ー布人形とイラストの小部屋

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世間からかなりずれている管理人、黄昏黒猫堂こと黒猫が自作人形やイラストを発表しつつ、ニート、ひきこもりなど生きずらさを考える。(画像一覧で作品を見ていただけるとうれしいです。)

 息子曰く、「このところ、ハードボイルド系のアニメがなくてもの足らん。」

 僕が今見ているアニメは「ブラック・クローバー」という王道ファンタジーだけで、他のアニメは良く知らないのだが、娘もそう言っているので、たぶんそうなのだろう。

 ハードボイルド系アニメといえば、僕にとって「はBLACK LAGOON」と「DAERKER THAN BLACK」のふたつぐらいしか思い当たらないのだが、このどちらもお気に入りだ。

 BLACK LAGOON の主人公はエリート商社マンだったが、現地で身代金目的で誘拐されたのがきっかけで東南アジアのとある街の裏社会の人間となり、ロッックと名乗ってよろず運び屋家業をしている日本人青年だ。国立大学出のエリートサラリーマンが、悩みながらも次第に裏稼業に馴染んでいく姿が興味深かった。

 この物語のあるシーンが心に残っている。ロックが仕事(もちろん裏の)の関係で日本に一時帰国した時、生まれ育った家の近くに立ち寄り、そのまま通り過ぎた。相棒のレヴィに「家族に会わなくてもいいのか。」と聞かれた時、ロックは、「いいんだ、あそこに僕のいる場所はない。」と答えた。ロックは裏稼業の人間になったから家族と会わなかったのではなく、元々家の中に居場所がなかった。官僚の子供で何不自由なく育ったけれども、そこは元々彼の住む世界じゃなかった。だから彼はちょっとした感慨をおぼえながらも決然と生家を後にする。そのあっけないほどのあっさりとした感情が、かえって胸を打つ。

  一見幸せそうな家族が必ずしも幸せとは限らない。ロックは運び屋「ラグーン商会」で初めて家族を得た。物騒な女拳銃使いのレヴィとの繋がりはかれにとって肉親よりもはるかに強い。

 BLACK LAGOON は、もちろん家族を描いた物語ではない。ただ、ロックの心の動きは、形ばかりの「仮面家族」と決別して、それまで蓋をしていた自分を生きていくという意味で、僕には、ある種の家族を描いた物語の一面もあると感じられた。

 派手なアクション、特にレヴィの拳銃裁きにしびれたが、頭脳ひとつで裏稼業を生きて行こうというロックの姿勢が面白い。それから全編英語のテーマソングがかっこいい。

 

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