模倣物では人の心は動かせない | 俺ってデビルマン!?

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知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。



 先日の日本武道館で行われた『ALL TOGETHER』。同日、後楽園ホールで春の祭典『チャンピオン・カーニバル』を行っていた全日本プロレスの選手は1人も出場せず。でも他にも大日本は関本1人だし、他に連盟に加盟しているのに1人も出場していない団体があったりということで、明らかにブシロードとサイバーファイトの二大グループが独走(暴走?)している感があった。

 で、先日のGLEATの鈴木社長による「一切(連盟加入の)声をかけてもらっていない」と明かされたことに続き、今度は全日本の福田社長が「公式戦のないレスラーやジュニアの選手などの派遣を考えていたが、『カードが決定したので結構です』とのことでした」と連盟側から武道館大会への参戦を断っていた事実が明るみになった。

 そもそも、この武道館大会が二大グループの合同興行として発表されていたのであれば、何も問題はなかった。ところが、『日本プロレスリング連盟なる一大組織の主催による震災被災者支援のチャリティー興行』というお題目を掲げていたのだから、それでは主旨が違うだろ!?ということになってくる。

 チャリティーであれば、その大会開催の意義はあくまで被災者支援が目的であり、各団体のエゴや利潤は二の次。業界が一丸となって被災者を励ますためのあらゆる手段を用いる必要がある。ところが、一部の団体の思惑が優先され、主旨とは違った方向に走ってしまえば、それはもはや看板倒れとしかいえない。

 新日本は過去に『SUPER J CUP』も当初の主旨とは異なるあくまで自団体のブランドに塗り替えてしまったが、それに続いて『ALL TOGETHER』までも過去の大会とは別物に塗り替えてしまった。物事の本質を外して似たような物を作り込んでも、それは模倣物にしかならない。それで多くの人の心を動かせるほど、そう世間は甘くない。それが今回の武道館大会であったといえる。

 次回の札幌大会も、その開催地で疑問が投げ掛けられている。新日本の所属選手である高橋ヒロムが「できれば被災地である能登半島で興行を」と言っていたが、それはもっともなこと。

 単純にお金を贈ることだけがチャリティーではない、プロレスの本質は『どんな困難にも挫けずに何度でも立ち上がり、力強く生き抜くこと』であるならば、試合を通じて生きる力=与えられるエネルギーは、実際に会場で生観戦してもらってこそ意味がある。だからこそ、被災地でも興行を行う意味があるというものだ。

 そんななか、全日本が能登半島ではないものの、同じく被害の大きかった石川県の七尾市田鶴浜体育館で入場無料のチャリティー大会開催を発表した。

 別に日本プロレスリング連盟を批判するつもりは一切ない。ただ内部から疑問の声が次々とあがってくるような状況では、余りにもお粗末ですよ、とだけ言っておこう。

 どんな形であれ、チャリティーはやることに意味と意義がある。だから日本プロレスリング連盟が行っていることも、素晴らしいことではある。ただそこに本来の主旨とは異なる思惑が見え隠れしてくると、それで多くの人の心を動かすことはできない。物事の本質を見極めなければ、そこに本物の感動は生まれない。



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