全日本2024.4.18後楽園大会TV観戦記 | 俺ってデビルマン!?

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知ってる人は知ってるし、知らない人はまったく知らない…私、元・週刊ゴングの鈴木淳雄と申します。かつて所属していたプロレス業界に限らずに、今現在の私をありのままに記していきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 『チャンピオン・カーニバル2024』の開幕戦となるこの後楽園ホール大会。一言でいえば、やっぱり面白い!


 その理由は簡単明瞭、若き新世代勢が成長&台頭し、リング上に活気が漲っている。元々、現在の日本マットで唯一、嘘偽りない本物のヘビー級が集結しているこの全日本プロレス。そこにフリー及び外国人のヘビー級の猛者たちもやってきているのだから、これで面白くならないはずがない。


 この年の公式戦初試合となった諏訪魔vs斉藤レイなどは、ヘビー級ならではの迫力あるぶつかり合いを随所で見せていた。単純なタックル、チョップ一発にしても、デカイ人間がやればこれだけ迫力のある攻防になる。場外乱闘だの電流爆破だの、無駄な装飾をしなくてもプロレス本来のヘビー級の凄さ、面白さは充分に伝わる何よりの証だ。


 身体のデカくない芦野祥太郎vs大森北斗の一戦では、同じ馬のマスクを被った2号まで投入し、急所攻撃など小細工満載で手段を選ばず勝利を掴もうとする大森に対し、芦野はあくまで硬派なファイトで対抗。斬れ味鋭いバックドロップ、投げ捨てジャーマンなどは、和製“スープレックスシティ”ブロック・レスナーといったところ。決着以上に両者の主張が入り交じる興味深い一戦となった。


 初来日のロードクルーは、良くも悪くも今どきの外国人選手といったところ。高身長に絞り込んだ筋肉美、運動能力も高く、バイオレンスなファイトは確かに現代プロレスラーっぽさに溢れている。ただ厚みがない分、一発の迫力にはやや欠ける。短期勝負に出たところは、そのへんの事情が裏にあるからなのだろうか!?


 一転、青柳vsデイビーボーイ・スミスJrの試合は「これぞ全日本プロレス!」といったジャパニーズ・スタイルの典型的な一戦となった。序盤に繰り広げられたグランドの攻防、終盤に入っての大技合戦にしても、日本マットに慣れ親しんでいるスミスならではの魅力が満載。全日本には2度目の来日だが、今後、何度でも来てほしい逸材であることは誰もが思うことだろう。


 宮原vs綾部は、まさかの勝利で綾部のインパクトが強く残ったが、まだまだ “実力開花!”というレベルには達していないと思う。あの長身は何よりの武器だが、それをまだ活かしきれていない気がする。持ち前の高さをさらに活かし、そこに重さも加わるようになったら、いつしか馬場やアンドレのように敵無しの強者になるかも知れない。


 安齊vs斉藤ジュンの闘いは三冠vs世界タッグの王者対決であったが、その勢いそのままに突っ走った、という感じ。ファンの後押しを受けていいムードに包まれていたが、まだまだ未完成の域を出ていない感もある。逆にそれは伸び代がたくさんあるということでもあり、2人にはこのままノビノビとファイトさせ、ドンドン成長していってほしい、と願う。


 たまたま録画映像の整理をしていて、昨年、一昨年のチャンピオン・カーニバルも軽く流し見したのだが、客入りも会場の盛り上がりも、今年は群を抜いている。


 その要因はやはり、若い力の台頭と、外国人とフリー選手がバランス良く参戦していることにあるだろう。自団体の興行において、誰が主役を張るのか、かといってコップの中の嵐になっていないか、そのバランスが難しい。フリーや外国人に占領されていては、それは全日本を支持するファンの望む形ではない。


 ここ数年の全日本マットは、デスマッチやら女子の参戦など、らしからぬ話題で逆に顰蹙をかっていた。しかし今年のチャンピオン・カーニバルはまさしく王道プロレスの極み、本物のヘビー級の、様々な選手が集って真っ向から肉体をぶつけ合う。やはり、これぞ全日本プロレス!といったところ。これからもそのらしさを更に伸ばし、もっともっと発展していってほしい!


 優勝戦も本当に楽しみだ!



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