リック・スタイナー 180cm、127kg
1961年3月9日生(60歳)
スコット・スタイナー 186cm、130kg
1962年6月29日生(59歳)
共にミシガン大学のレスリング部に属していた二人。兄のリックはエディ・シャーキーの指導で1984年にデビュー。AWA、米国UWFを経てWCWに参戦。弟のスコットはザ・シークの指導を受けて1986年にデビュー。WWAやCWAを経てWCWへ。兄弟タッグを結成すると、WCW世界タッグ王座を獲得。1991年には新日本に来日を果たし、馳浩&佐々木健介を破ってIWGPタッグ王座を獲得した。1993年にはWWFに転戦し、デビアス&IRSを破って同タッグ王座を獲得。1998年にスコットがヒールターンしてnwo入りするまで、この兄弟が各地のタッグ戦線のトップを張っていたといえる。
一見地味なレスリング・テクニックも、その使い方次第では派手な大技となる。その使い手の代表的存在ともいえるのが、このスタイナー兄弟であろう。
ウォリアーズのように筋骨粒々ではないが、持ち前のパワーと豪快な投げでペースを握り、最後はダイナミックな合体技で相手を仕止める、こちらもタイプこそ違うが、ウォリアーズと同じく新時代の旗手であったといえる。
特に印象に残っているのはスコットのフランケン・シュタイナー。それまで相手を丸め込み、固めて仕止める技として使われていたウラカンラナを、相手を脳天からマットに突き刺すというアレンジをすることで、必殺技として昇華させることに成功。他の選手も追随し、当時のブーム技となっている。
共に大型といえる体格ではないものの、そのナチュラル・パワーには目を見張るものがあり、ある種の怪物レスラーといえるだろう。
何もデカくて大きい者だけが怪物になれる訳ではない。恵まれた体格でなくても、天性の力を活かしたり、徹底的に鍛え上げることで怪物的力を手に入れることができる。
要は他の選手とは違う、卓越した能力を身に付けることがトップ・レスラーとして必要不可欠なものだといえることだ。