昔の民間療法の話 | ゴッドハンドではない鍼灸師の日々これこれ

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あすなろ院長が臨床で感じたこと、その他について気軽に書いていきます!(*^-^*)

山形県最上町出身の年配(80歳代)の患者さんの話。

最上町といえば、山形県でも有名な豪雪地帯であり、赤倉温泉スキー場などがあり、この間もスキーの国体が開催されました。

そんな豪雪地帯であるから、冬はとんでもない積雪になります。

 

その方が小さい頃は靴下というものがそんなに無かったので、冬になると足の指はいつも霜焼けになっていたそうです。

そのような時は、霜焼けになっている場所に自分でお灸をしていたというのです。

小学生頃からお灸をしていたというのですが、自宅にはモグサがあるのは当たり前で、

それを小さく丸め、線香で火をつけていたようですが、熱いものですから途中で消したり大変だったと語っていました。

 

その頃はどの家庭でもモグサやドクダミ、熊の胆、センブリ、オトギリソウは常備しているのが普通で、センブリなどは乾燥させて湯呑に入れて熱い湯をかけて少し待ち、少しずつ飲むのだが苦いので子供の頃はすごく嫌だったと。だが、胃の調子が悪い時は市販薬よりも効くことがあったし、オトギリソウも皮膚病の時などよく使用していたというのです。

 

また、かんしゃくを起こすやすい、いわゆる疳の虫が強い子供には、キセルのヤニを鼻の小鼻に塗ったり、頭痛の時にはコメカミに塗ったりしていたそうです。

タバコのヤニはいわゆるタールで、一般的には有害物質であるが、医薬品にタール剤という塗り薬があり、

こちらは大豆から抽出したタールということで、アトピー性皮膚炎などに使用するようなものがあるようですが、ステロイド剤に比べ効果が低く、匂いが強烈で一般的ではないようです。

 

このような民間療法の話を年配の方聞くことがたまにありますが、面白いものです。

そういえば、同じ山形県でミツバチのお尻の針を引っこ抜いて、刺す療法があったが、坐骨神経痛?だったかやったことがあるという患者さんがいた。20年位前の話かな。

 

今は遠い昔話になりつつありますね。