柔軟剤の匂いについて | ゴッドハンドではない鍼灸師の日々これこれ

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あすなろ院長が臨床で感じたこと、その他について気軽に書いていきます!(*^-^*)

この間、久しぶりに実家に1泊した。

客間のテーブルをどけて、布団を敷き、寝についたのだが、なかなか寝付けない・・・・

 

というのも掛布団の柔軟剤の匂いが気になって、気持ちが悪いのだ。

この柔軟剤はたぶん私が実家に住んでいたころから変わらず使用しているものだから、

昔の私の衣類なども同じような匂いがしていたと思う。

そして、その時は全く気にならなかった。

 

結婚してからは、私の衣類はほとんど匂いがしなくなった。

匂いが無いどころか、柔軟剤を使用していないので少しゴワゴワする。

最初は違和感を覚えたが、そのうちに慣れてしまった(因みに今は天然素材の柔軟剤を少しだけ使用している)

 

それはうちの妻はこういったものには大変敏感であり、

衣類の洗剤、柔軟剤、台所洗剤も今流行りのものではなく、

汚れ落ちの悪い、匂いの無いものを使用しているからだ。

衣類から匂いがしないのは最初こそ少し寂しかったが、やはりこれも慣れてしまった。

 

そして、それから体に変化が起きた。

それは、たまたま実家で洗濯した衣類を着ると、身体がとても痒くなるようになった。

また、痒いだけではなく、香りにも敏感になった。

わんこの散歩で、住宅から漂う洗濯物の香りでも気持ちが悪くなった。

時には吐き気がすることもあった。

 

私はもともと鼻が良く効く方だったが、輸入物のかなり香りが強いもの以外では

柔軟剤の匂いはそれほど嫌ではなかった。むしろ、好きな香りの柔軟剤もあった。

今はその好きな製品の匂いでさえも気になるようになった。

 

調べてみると「化学物質過敏症」に行きついた。

症状をみてみると

”嗅覚過敏や目・鼻・喉の刺激症状、皮膚の紅斑、かゆみ、疲労感、頭痛、めまい、吐き気等”

とあり、私の症状がいくつか含まれていた。

 

原因となるものでは

 ‣香料等を含む洗剤、柔軟剤、芳香剤、消臭剤などの日用品や化粧品

 ‣殺虫剤や虫よけスプレー、農薬

 ‣接着剤や塗料、住宅建材

 ‣排気ガス暖房等の燃焼ガスなど

と出ていた。

 

参考:

 

 

 

化学物質過敏症の定義をみてみると

「過去にかなり大量の化学物資に一度接触し急性中毒症状が出現した後か、または生体にとって有害な化学物質に長期にわたり接触した場合、次の機会にかなり少量の同種または同系統の化学物質に再接触した場合にみられる臨床症候群」とされている。

 

一旦過敏性を獲得してしまうと、その後は一般的な毒性学の概念では説明できない程の極めて微量な化学物質に反応するようになるとされている。

 

人並み以上に洗剤、柔軟剤、芳香剤、殺虫剤や、農薬、排気ガスなどに暴露していたとは

思わないが、鼻が良い分、過敏症になりやすいのかもしれない。

 

世の中は、たくさんの人工的に作成された化合物であふれている。

それに全く触れないで生活することは不可能であるが、

出来るだけ避けて生活するようにしている。

 

最近になり草花や森林の香りが特に良い香りに感じてしまう。

自然の香りで、かすかに漂う程度のものが一番良い。

 

現在人は”無臭恐怖症”なのかもしれない。

匂いが無いことは普通なのに、

体臭が気になりすぎて(思い込みすぎて)、

香りが無いと自身のキャラクターが無いものと思いすぎているような感があり、

ある意味、「すっぴん恐怖症」なのかもしれない。

 

マスクをするのが当然の社会になりつつあるのが、辛い。

マスクをしないと不安になるという人も多くいると聞く。

 

装飾をすることは、民族、人種、古今東西やっていることで、

哺乳類、魚類なども異性にアピールしたり、オス同士の喧嘩でも利用されるものなので

本能的なものかもしれない。

 

ただ、行き過ぎたものは

その人の”本当のにおい”が分からなくなってこないだろうか?