メディアやネットで賛否両論だが・・・
確かに川崎の事件が引き金になったのかもしれない。
他人を傷付ける位なら自分の手で、という気持ちは、
親として分かる、という人もいるようだし、
実際その立場になったら自分はどうするだろう、と考え込んでしまう話でもある。
それでも、未来の犯罪の危険性を考えて、
今、殺してしまう、というのは随分乱暴な話ではないか。
実際、被害者はネットゲームの世界ではかなり知られた存在だったようだし、
親は引きこもり、と思っていたとしても、
ネットから外の世界に繋がっていたのかもしれない。
家庭内暴力は中学時代からあったようだが、
最近まで1人暮らしをしていたのだから、
まあ近所とトラブルを起こして実家に戻ったのだとしても、
それなりに暮らしていけてたはず。
親元に帰って、親への甘えが暴力の再燃になったのかもしれない。
44にもなってそれもどうかとは思うが。
被害者にも問題があったのは間違い無いだろうが、
そもそも親の関わり方はどうだったのだろう。
父親は東大から農水省の事務方トップまで登り詰めた人だ。
が、得てしてこういうエリートは、
自分と同じ様なエリート以外、認めない、評価しない、傾向がある。
被害者は、中学から有名進学校に進み、
その頃から暴力が始まったとすれば、
学校が合わなかったのではないか。
卒業後はアニメの専門学校に進んだ、という話で、
かなりイラストの腕もあったようなので、
本当はそういう方向に進みたかったのではないか。
でも親には評価して貰えなかったのかもしれない、と思う。
ネット上では父親の事を自慢していた事もあり、
親に対する複雑な心境が窺える。
であれば、もっとやりようがあったのではないか。
父親の職場関係の人も、息子の話は聞いた事が無い、という。
長らく居ない存在にされてはいなかったか?
そうなれば、親への反発も当然出てくるだろう。
この父親の世代では容認できないかもしれないが、
今はeスポーツがオリンピック種目になる時代なのだ。
インターネットを使いこなせているなら、
昔の引きこもりとは違って、「何か」ができたかもしれない。
その可能性も、親が奪ってしまった。
勿論、父親が危惧したように、
近い将来、事件を引き起こしたかもしれない。
その可能性もまた排除できない。
だからといって、命を奪っていいのか?
そこまで思い詰めてしまった、
追い詰められてしまった、親の気持ちも、
親の手にかけられてしまった子の気持ちも、
考えると切ない。
1つ言えることは、
こういう事で悩んでいる親はこの人だけではないはずだ、ということ。
相談できる人や場所があれば、
最悪の悲劇は避けられたかもしれない。
そしてもう1つ。
日本の社会が、
凶悪な事件を起こせば、たとえいい大人になっていても、
その親を責め、マスコミが叩く、という構造を変えない限り、
こういう事件は無くならないように思う。
第2第3の熊沢容疑者を出さない為にも、
行政はできることは無いのか、考えて欲しい。
と同時に、我々も社会の一員として、
偏見や差別で人を追い込んでいないか、
反省すべきだと思う。