「素晴らしき放浪者」(1932年作品)感想 | 深層昭和帯

深層昭和帯

映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

ジャン・ルノワール監督によるフランスのコメディ映画。出演はミシェル・シモン、シャルル・グランバル、マルセル・エイニア。

 

 

<あらすじ>

 

人生に絶望した浮浪者ブデュがセーヌ川に身を投げた。ちょうど望遠鏡をのぞき込んでいた書店員のムッシュ・レスティンゴワが発見して彼を救出した。ブデュはしばらく同居させてもらうことになった。妻のマリーと密かに愛人関係にあるメイドのアンヌは不満を持った。

 

ブデュは教養がなく、文明から離れたようなガサツな人間だった。そしてマリーを必死に口説いた。レスティンゴワは彼をいっぱしの都会人にしようと奮闘するがなかなかうまくいかない。

 

レスティンゴワが与えた宝くじが当たり、ブデュは10万フランを手に入れた。そんなとき、レスティンゴワとアンヌとの浮気がバレた。怒ったマリーはブデュと寝ると言い出した。レスティンゴワは道徳的に問題を解決しようと、ブデュとアンヌの結婚を認めた。

 

結婚式の余興でボート遊びを楽しんでいると、ボートが転覆してしまった。皆は岸にたどり着いたが、ブデュだけが遠くまで流された。びしょびしょになったブデュは、案山子の衣装を盗んで着替え、再び浮浪者に戻った。

 

<雑感>

 

乞食がブルジョワに引き取られて騒動を起こすコメディがこんな古くからあったことに驚いた。この作品で残念なのは、効果音がほとんど使われていないことだ。面白い場面なのに無音だったりする。音がついていたらもっと笑えるのに。

 

☆3.6。なぜ西洋人の乞食はみんなソクラテスっぽいのか。