「ブリティッシュ・ロック誕生の地下室」(2021年作品)感想 | 深層昭和帯

深層昭和帯

映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

ジョルジオ・グルニエ監督によるイギリスのドキュメンタリー映画。

 

 

<あらすじ>

 

イギリス文化の担い手が若者たちに移行しつつあった1960年代初頭、西ロンドンの小さなライブハウス「イーリング・クラブ」では、ブリティッシュ・ブルース・ロック・シーンが胎動を始めていた。シカゴやミシシッピのブルースに心酔する若者たちが、イギリスのブルース・ロックの父アレクシス・コーナーを慕って同店に集い、その中から「ザ・ローリング・ストーンズ」「クリーム」「マンフレッド・マン」といったバンドが誕生。さらに時代の流れとともに、「ザ・フー」などのモッズバンドやサイケに移行するバンドも輩出する。映画では「クリーム」のジンジャー・ベイカー、「アニマルズ」のエリック・バードン、「ザ・フー」のピート・タウンゼントら名だたるミュージシャンたちが当時を振り返り、彼らの証言を通して知られざる聖地の軌跡をたどる。

 

<雑感>

 

いや、たまらん映画だった。音楽の紹介は少ないのだが、イギリスでロックがいつ、どこで、どのように勃興したのか、その瞬間がどんなものだったのか学べる作品だった。

 

初めはアメリカからの文化流入から始まって、コピーが盛んになり、やがてオリジナルに発展していく。いくつかのビックバンドが生まれ、ムーブメントが人材を育てていく。日本でも起こったことだ。

 

この作品はもちろんよかったのだが、5年代から70年代にかけて、イギリスのグラナダテレビが多くの音楽番組を制作しており、マニア垂涎の映像がたくさん残っている。それらを網羅する番組なり映画なりできないものだろうか。

 

☆5.0。実に興味深いドキュメンタリーだった。