「おヤエの女中と幽霊」(1959年作品)感想 | 深層昭和帯

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小杉勇監督による日本のコメディ映画。出演は若水ヤエ子、香月美奈子、鍋山武左衛門。

 

 

<あらすじ>

 

女中のおヤエは新しい奉公先を見つけられないでいた。以前働いていた屋敷の主人に黒猫を預けられていたからであった。養育費代わりにダイヤモンドを貰っているので、捨てるわけにもいかない。そこで猫をカゴに入れて隠し、鍋山家に雇ってもらうことになった。

 

すると、鍋山家に幽霊が出るようになった。黒猫の仕業だと見抜いたおヤエは、逆に幽霊使いとなって難問を解決していく。ダイヤモンドは安い偽物であった。

 

<雑感>

 

おヤエさんは他人のために尽くしすぎている。天国に行く人ってこういう人なのだろう。人情噺には欠かせない登場人物だ。世話焼きは時として煙たがれる氏、いまの時代にはそぐわないかもしれないが、人間同士の断絶を埋めてくれる存在なのは確かだ。

 

おヤエさんシリーズは全8作品なので、これで終了。若水ヤエ子さんは若くして亡くなった女優さんらしく、名前も知らなかったのだが、芸達者で歌が上手く、好い役者であった。45歳で亡くなったんだな。うちの母親と同じくらいか。

 

☆4.0。テレビ初期を支えた名優でもあるそうだ。