「美男お小姓 人斬り彦齋」(1955年作品)感想 | 深層昭和帯

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佐伯清監督による日本の時代劇映画。出演は中村扇雀、山根寿子、山村聰。

 

 

<あらすじ>

 

細川藩の若侍河上彦斎は、公武合体派と目されていた佐久間象山を斬った。その日から彼は悪夢に悩まされるようになり、敵を狙う象山の息子に斬られようともしたがそれも上手くいかず、新選組に狙われることになった。

 

彼は刀を捨て、いずこへと消え去った。

 

<雑感>

 

河上彦斎は、「るろうに剣心」緋村剣心のモデルになった人物。アニメではなんだかいい人のように描かれているが、この映画にあるように天才にして変人であった佐久間象山を斬った人物。京都の街を白馬に乗って西洋風の衣装で闊歩していた象山を「気に食わない」という理由で殺した極悪人なのだ。

 

殺しておいてから、どうやらすごい人物だったとわかり、反省して人斬りから足を洗ったらしいが、相手の命を奪ってから反省しても遅いのである。

 

ただしかなりの変わり者だったらしく、法螺吹きだったというのが定説になっているが、学識は豊かで、知識の吸収はかなり早い人物だったようだ。河上彦斎はただの熊本の人殺しである。

 

☆3.0。こういう映画もあっての「るろうに剣心」なのだろう。