「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」(2007年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

コリン・ストラウス、グレッグ・ストラウス監督によるアメリカのSF映画。出演はレイコ・エイルスワース、ジョン・オーティス、スティーブン・パスクール。

 

 

<あらすじ>

 

プレデターの体内に寄生していたエイリアンがプレデターの小型艇内で活動を開始。プレデターの虐殺を開始した。小型艇はコントロールを失い、ロッキー山脈に墜落。船内に保管されていたエイリアンが逃げ出し、人間に寄生。地球上でエイリアンの増殖が始まった。

 

プレデターたちは救難信号を送る。すると、狩猟民族である彼らの存在を隠滅する専門家ザ・クリーナーの派遣が決まった。エイリアンたちは下水道を通り街へと向かう。そして見つけ次第人間たちを虐殺していく。とくにプレデターを宿主に誕生したエイリアンは強く、まるで手におえない。出動した州軍は、エイリアン軍団の前に全滅してっしまった。

 

生き残った人間たちは、無線を使って救援を依頼する。その間にもエイリアンは、人間の女性を宿主にさらなる増殖を続けていく。プレデターから生まれたエイリアンは病院へと侵入。そこにドクターヘリ目当ての若者たちとザ・クリーナーがやってくる。

 

人間たちは救援が来ることを信じて必死に戦った。ザ・クリーナーの目的はエイリアンの殲滅だったが、人間にはそれがわからない。そしてプレデターとプレデターを宿主に誕生したエイリアンが相まみえたとき、軍は爆弾を落として街ごと吹き飛ばしてしまった。

 

<雑感>

 

「AVP」の続編映画。「説明ではなく描写しろ」とはよく言ったもので、この作品はほとんど説明なしで進行していく。ここまで描写に徹することができたのは、エイリアンもプレデターも説明するまでもない有名キャラだからである。

 

ただし、感想記事を書くにあたって説明がなさ過ぎたために詳しく調べる必要があった。エイリアンの種類などは書いても仕方がないので省いておいた。実際、劇中のキャラたちは、相手が何者なのかまるで分らないままエイリアンに子供を寄生させられ、腹が裂けて死んでいく。エイリアンもプレデターも彼らは知らない。ただ、怪物だと思って戦うだけだ。

 

最後があまりにもあっけないとの批判はわかる。だが、エイリアンとプレデターとの戦いは、誰かを倒せば終わるというものではない。プレデター側のザ・クリーナーは、証拠隠滅が仕事だから、エイリアンを殺してしまえば、エイリアンの宿主になった人間だけでなく、事件の関係者全員を殺してしまう。

 

エイリアンは元より果てしなく増殖していくから、増殖を食い止めるためにはエリア内を焼き尽くすしかない。結局は、人間が生き延びるためには手段はひとつしかなかった。エイリアンとプレデターの戦いをどれほど描写しようと、オチは一緒だったのだ。

 

☆4.0。続編も素晴らしかった。