「罠」(1939年作品)感想 | 深層昭和帯

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ロバート・シオドマク監督によるフランスのスリラー映画。出演はモーリス・シュヴァリエ、マリー・デア、ピエール・ルノワール。

 

 

<あらすじ>

 

パリで若い女性ばかりを狙った連続通り魔殺人事件が起きた。ダンサーのアドリエンヌ・シャルパンティエも、警察から情報提供を求められた。犯人は若い女性の募集広告を新聞に出していた。観察眼に優れたアドリエンヌは、警察の囮捜査への協力を求められ、了承する。

 

彼女は新聞の募集広告に応募する。すると数人の男とコンタクトを取らされ、1日1時間の仕事だと告げられる。やることは衣装のモデルだった。だがその男は違っていた。

 

好奇心の強いアドリエンヌは、様々な職業の女性に変装して事件を追っていく。その動きに気づいた犯人から警察に犯行予告が届く。犯人は警察の動きを熟知していたのだ。アドリエンヌは愛するロベールを警察に告発した。ロベールは逮捕される。

 

ロベールは否認するが、証拠はすべて彼の犯行をしてしており、彼の別荘から消息不明だった3人の女性の遺体が発見された。しかし、警察の一部とアドリエンヌは、証拠が揃いすぎていることに逆に不信感を持ち、独自に再捜査を始める。

 

真犯人はすぐに浮かび上がった。それはアドリエンヌを愛するもうひとりの男性だった。彼を追い詰めようとした矢先、検察の取り調べに音を上げたロベールが自供したとの報がマスコミに流れ、有罪が確定、収監されたのちに死刑が執行されることに。

 

アドリエンヌは最後の望みを託して、真犯人の自宅に押し掛ける。そして証拠を掴むと刑事に告発した。真犯人は自殺し、ロベールの死刑執行は回避された。

 

<雑感>

 

アドリエンヌが名探偵として大活躍する作品。彼女の身分はダンサーだが、教養があり、観察眼に優れて、度胸もあるという設定。さらに美しいため、多くの男性を魅了する。その美貌の事件を半分解決したようなものだ。

 

☆3.0。リメイク作品もあるほどの映画だそうだが、女優の魅力が映画の魅力のほとんどといっても過言ではない。