「絆」(1949年作品)感想 | 深層昭和帯

深層昭和帯

映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

ラファエロ・マタラッツォ監督によるイタリアのドラマ映画。出演はアメデオ・ナザーリ、イヴォンヌ・サンソン、アルド・ニコデミ。

 

 

<あらすじ>

 

自動車修理工に嫁ぎ幸せに暮らすローザの元に、昔の恋人エミリオが姿を現した。それは偶然だったが、以降エミリオはしつこくローザにつきまとう。エミリオは泥棒だったためにローザは迷惑がるが、職を変えていまは豊かに暮らしていると聞くと態度が変わった。

 

ふたりの関係に気づいたのはローザの息子トニーノだった。母親が家を出ていくと思い込んだ彼は泣き崩れる。子供たちの異変に気付いた夫は、エミリオからローザに送られた手紙を読んで激怒する。夫はエミリオと言い争い、銃で殺してしまう。

 

夫は荷物をまとめて逃亡生活に。怒った義母はローザを家から追い出す。責任を感じたローザは弁護士に相談して、夫の罪を軽くするために、エミリオと肉体関係があったことにして恥を一身に背負う。法廷でそれを聴いた夫は絶望する。

 

夫は正当防衛が認められ無罪が確定した。彼は弁護士に感謝を述べる。すると弁護士は「奥さんに感謝をしろ」と、エミリオからローザに送られた手紙を見せる。そこにあったのは、脅迫の手紙であって、愛を綴ったものではなかった。

 

ローザの本意を知った夫は彼女を許し、家族は再び一緒に生活することになった。

 

<雑感>

 

「ニューシネマパラダイス」に登場する作品として有名な本作。家族愛の難しさと尊さを描いている。ローザは一瞬エイミ利音の楽しかった日々を思い出すが、やはり悪党だとわかって家族から彼を遠ざけようとする。エミリオもそれはわかっているから、わざと近寄ってくる。

 

☆3.9。泥棒とか詐欺師というのは狡猾で、常にウソをつき続けている頭のおかしい連中である。