エドワード・ドミトリク監督によるアメリカの西部劇映画。出演はリチャード・ウィドマーク、ヘンリー・フォンダ、アンソニー・クイン。
＜あらすじ＞
ワーロックの街は、サン・パウロ牧場のマックオンに支配され、荒くれ者の巣窟になっていた。マックオンは法に従わず、やりたい放題をしても誰も彼を止めることはできない。そこで街の人々は、強硬派の保安官クレイ・ブレイズデルの招集を決めた。だが彼には賭博師のトム・モーガンがついて回る危険性があった。
それでも彼にすがるしかないと思い定めた住民は、クレイを街に呼んだ。するとやはりモーガンがついてきて賭博場を開き、復讐のために街にやってきたリリーの仲間を殺した。モーガンはクレイから信頼を寄せられていたが、本質は悪党に過ぎなかった。
モーガンを擁護するクレイをリリーは憎んだ。だがクレイは狡猾なマックオンに対抗してついに彼を仕留める。そして次に街の実権を握りそうなジョニー・ギャノンは、モーガンの恋敵であった。モーガンはクレイを使ってギャノンを失脚させようとするが、クレイは彼を庇い、モーガンを射殺した。
敵は倒れたが、街には甚大な被害が出ていた。相棒のモーガンに裏切られたクレイは、そっと街を去っていくのだった。
＜雑感＞
悪漢の支配する街に凄腕保安官がやってきて悪党を成敗する西部劇によくあるフォーマットを基本にして、その凄腕保安官の相棒が悪党という要素を加えてある。ちょっとだけ捻りの効いた作品だ。
モーガンはクレイの相棒で、賭博で稼ぎながら彼の手伝いをしてくれる人間だったのだが、リリーというのが昔の恋人らしく、そのリリーが次世代の街のリーダーになるマックオンの子分のギャノンと親しくするので嫉妬に駆られておかしくなってしまうのだ。
クレイは仕方なく相棒のモーガンを撃ち殺すことになる。街が幸福になるとクレイは邪魔者になり、追われるように街を出ていく。そんな話である。
☆3.5。西部劇らしい西部劇。ジョン・フォードのような深みは特にない。
