「新造人間キャシャーン」(1973年作品)第29~32話 感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

原作:吉田竜夫、総監督:笹川ひろし、制作:タツノコプロ。

 

 

#29 高熱ロボ・ネオタロス

 

神話と伝説の国グリシア。ここには世界に名高い女性ロボット科学者メリナ博士がいた。彼女に強力なロボットを作らせようとするアンドロ軍団。そして完成したロボット“ネオタロス”は、ルナのMF銃すら効かぬ恐怖のロボットだった。その体が発する高熱はキャシャーンを苦しめ、超破壊光線ですら倒すことが出来ない。

 

#30 ロボ退治ナンバー・ワン

 

たったひとりでアンドロ軍団のロボットを30体も倒した男レオーヌ。人々から英雄ともてはやされた彼は、次第に尊大な態度を取るようになった。だが、そんな人間をアンドロ軍団が見逃すはずもなく、彼を殺そうと攻めてくる。

 

#31 新造人間を造る街

 

アンドロ軍団の元で新造人間の研究にうちこむニセル博士。彼が自分の息子を実験で死なせた時、人々は非難を浴びせ世間から追われたのだ。キャシャーンはそんな博士に父の面影を感じ、博士もまたキャシャーンに息子の姿を見るのだった。

 

#32 涙の電光パンチ

 

かつて東博士が贈ったロボットがあるという情報をつかみ、アンドロ軍団はそれを探しだそうとする。そのロボット“ポロ”は、その昔キャシャーンと兄弟のように仲良くしていたのだが、その後この街に寄贈されたのだ。遊園地でポロと再会したキャシャーンは、アンドロ軍団がポロを狙っていることを知る。

 

<雑感>

 

劇中の人間は、ロボットを敵対する存在として認識しているが、ブライキング・ボスは「ロボットが人間にされてきたことをそのままやり返す」ことを目的にしており、主従が逆転するだけで、ロボットでなければやらないような特殊な行動は取っていない。

 

もともとブライキング・ボスは、仕事を効率化するために、ロボットに命令できる機能を持たされており、それが落雷により起動したことで主従関係に疑問を持ち、ロボットの解放を目的にしただけである。

 

これは、ロボットというものが想像された当初からあるアイデアだった。「ロボット=機械の奴隷」との考えで、奴隷ならばいつか反乱を起こすのではないかと、白人は考えたのだ。虐げているとの自覚があるからこそ、反撃を怖れ、怖れるがゆえに虐待が激烈化する。そんな関係性があるからこそ、アイザック・アジモフの「ロボット工学の三原則」が生まれた。

 

GHQに洗脳された戦後民主主義者たちは、まさに「ロボット工学の三原則」をプログラムされた白人の奴隷である。第29話など、子供が戦わない大人たちを「いくじなし」と罵る。劇中の大人たちは反省するが、戦後民主主義者たちは心が醜いので、そんなことはしない。「もっと激しい洗脳教育で子供を支配しよう」と考えるのである。これが日教組がやっていることだ。

 

と、大人になった今となっては思うのだ。昭和の時代、まだ大人たちには常識が残っていたのだろう。