「タイムリミット」(2003年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

カール・フランクリン監督によるアメリカのアクション映画。出演はデンゼル・ワシントン、エヴァ・メンデス、サナ・レイサン。

 

 

<あらすじ>

 

警察署長のマットは、アンという女性と不倫関係にあった。アンの夫クリスは彼女に多額の保険金をかけていたが、アンが癌だとわかっると、彼女は保険金の受取名義をマットに書き換えた。アンはクリスに対して離婚届を郵送する。

 

マットの手元には麻薬取引で応酬した現金48万ドルがあった。その金でふたりで逃げようと提案し、アンもその気になるが、アンは待ち合わせ場所に現れず、マットは彼女の自宅へ。その姿を目撃されたのち、アンの自宅は放火により全焼。現場から2名の焼死体が発見された。

 

アンが不倫していたことが判明する。相手はマットだが、担当刑事でマットの別居中の妻のアレックス以外は誰もそれはないと否定したことで助かった。だが、アンは癌には罹っていなかった。診察した医師は病院にいなかった。アンは健康体だったのだ。そして、麻薬取引の金のことが問題になる。

 

アレックスはマットを疑っている。マットを庇ったのは検視官だった。マットは検視官に事実を打ち明ける。指紋から、アンを癌だと診察した男が浮かび上がるが、マットが容疑者の家に押し入り、転落死させてしまう。そこにもアレックスが駆け付けるが、マットが必死に逃げた。

 

マットの元に、アンから電話が掛かってくる。彼女は無事で、発見された遺体は遺体安置所から盗まれたものだという。マットはアンの元に向かう。そこにはクリスもいたが、クリスはアンが殺した。事件はすべてアンが仕組んだことだった。アンはアレックスに殺された。麻薬の金い手を付けた問題は、検視官がウソをついて金を渡した。

 

マットとアレックスはよりを戻した。

 

<雑感>

 

この映画は2回目の視聴。見ていくうちに思い出してきたのだが、初見のとき、本当に事件を仕組んだのがアンなのかとか、アレックスと検視官の関係とか、アンを騙した(かどうかわからない)ニセの医師が転落死したことなどが意味不明だった。

 

そこで、今度はちゃんと見て構造をハッキリさせようとしたのだが、初見時の疑問はひとつも解消されないままだった。

 

貧しさに負けたアンが、自分が死んだことにして保険金を奪おうとしたのか、48万ドルを奪おうとしたのか、仲間が誰なのかもよくわからない。遺体安置所から盗んだというからてっきり検視官が関係しているのかと思いきや、検視官は一切関係ない。

 

検視官とアレックスが軽くキスをするので、付き合っているのか、あるいは仲間なのかと思ったら、検視官はマットの友人で彼のために働きウソもつく。ニセ医師こそアンの仲間のはずで、クリスも最後の場面にいたのだから彼もアンの仲間だ。

 

だから目当ては保険金、その受け取りを警察署長で浮気相手のマットにしたってことなのだろうが、警察署長に金の受取をさせるほどのリスクを取る必要があっただろうか? そんなことをしたら怪しまれるに決まっている。

 

☆2.8。いろいろ納得がいかない作品なのだ。