「ジェイコブ 危険な息子」(2022年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

クリス・ランシー監督によるアメリカのサスペンス映画。出演はレネ・アシュトン、ブリタニー・アンダーウッド、ノア・ファーンリー。

 

 

<あらすじ>

 

マリアンは長男エイデンと次男ジェイコブの2人の息子を持つ母親。 最近はエスカレートする兄弟仲の悪さに悩んでいた。

 

ある日、日頃から何かと競い合っては反発していた2人を心配するマリアンの嫌な予感は、最悪の形で的中。兄弟で岩登り競争を始めた結果、エイデンが崖から落下し死んでしまったのだ。

 

エイデンの葬儀の日、息子を失った悲しみに堪えながら気丈に振る舞うマリアンだったが、参列者の中で囁かれる弟による兄殺しの疑惑に強く憤慨する。その疑惑は収まることなく街中に広まり、息子の身を案じたマリアンは、ジェイコブを遠方の学校に転校させる。

 

それから2年、不正を理由に退学になったジェイコブがマリアンのもと帰ってくる。街の人間は事件のことを忘れておらず、ジェイコブは厄介者扱いをされる。さらに実家の犬が何者かに殺され、刑事はジェイコブを怪しんだ。そして、拒否していたエイデンの遺体の検視を取り付け、武器による撲殺と判断、証言を変えたことを理由にジェイコブを逮捕した。

 

ジェイコブが釈放されると、彼に有利な証言が増えてきた。犬が死んだのはジェイコブの責任ではなく、野生動物の仕業だった。学校で行った不正は別の人物の罪を被っただけだった。そしてエイデンの遺品の中から気になる手紙を見つけた。

 

タラという女性が、ジェイコブにストーカーされていたと訴えた。マリアンがそのことをジェイコブに話すと、ジェイコブは警察につけさせられていたGPSを外してタラの家に押し掛けた。タラは彼に襲われたと言って入院した。ジェイコブは逃げ、家に戻らず隠れた。

 

犯人はタラだった。彼女はかなり年上でありながら16歳のジェイコブを寝取り、エイデンにそのことを知られたことで焦って殺したのだ。だが彼女はそれを認めず、すべてジェイコブの責任にしようとしていた。疑いは晴れ、ジェイコブの人間関係は回復した。

 

<雑感>

 

ミスリードが全部ジェイコブの説明不足に起因していて、サスペンスの組み立てとしてそれほど良くなかった気がした。ジェイコブが何もかも正直に話していれば、最初から何の問題も起こっていない。これはミステリーとしてはいただけない。

 

☆2.8。しかも、彼が黙っていたり他人の罪まで被る動機が弱い。