「地獄少女 宵伽」(2017年夏作品)第3話 感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

監督:大森貴弘。製作:スタジオディーン。

 

第3話 いつか誰かが…

 

性格に問題がある祖母と両親、姉を持つ末っ子の兄妹。ある夜、亜希良は母が片手に藁人形を握る姿を目撃し、その翌日から祖母の姿が見えなくなる。そして従兄の義則が家に居候することになり妹の亜里奈に悲劇が起きる……。

 

<雑感>

 

以下、2017年の感想

 

胸糞悪い家庭環境だったが、どう考えてもあのババアが諸悪の根源じゃないの?

ババアが異常者だったために、両親とも家に寄り付かなくなり、共に外で遊ぶようになる→異常な祖母と暮らしたために姉は同じ境遇と思われた(実際は違った)従兄を慕うようになる→さらなるサイコパスを呼び込む。この連鎖に思えたが。

ババアとサイコパス従兄を共倒れさせる作戦もあったはずだが、子供だし、兄は従兄がババア並みのサイコパスとは知らなかったようなので、結果として悲惨極まる流れに。こんな一家は全滅すべきって家庭もたまにあるからなぁ。普通の家で育ったオレにはわからんけども。

結果、母親が祖母を地獄に送ったことで、祖母、母の地獄行きが決定。兄が従兄を地獄に送ったことで、兄と従兄の地獄行きが決定。描かれたのはこれだけだが、どいつもこいつも鬱陶しい連中なので、死ぬ前の家を空けたときに、姉が父を地獄に送ったことにすれば、父も姉も地獄行き。最後に妹だけが残る救いが生まれる。全然救いになっていないけども。

「こんなこといつまで続けるの?」という科白があった通り、この先もずっと地獄送りが続いていたとすれば、姉が父を殺す→3億円の遺産を巡って母親が暴走する→妹が母を地獄に送るという連鎖が生まれ、一家全員地獄行きの晴れやかな展開になりますな。しかし、そういうスッキリする流れにはせず、家から出て行った両親は生存、家に残された兄は殺人鬼へと変貌、従兄にレイプされた妹だけがただ独り誰も帰らない家で待つという結末にしてありました。こういうもやっとした感じの作品なんでしょうね。

モヤモヤついでに、実はあの妹は以前から従兄にレイプされ続けており、心の中では犯されることを望んでいたなんてことにしたら、頭を抱えるほど悲惨極まる展開になる。

なんというか、人間はいったん堕ちたら際限なく堕ち続けるしかないので、辛いことがあっても踏ん張って生きなきゃいけないってことでしょうな。精神が病んでしまいそうなほど、悲惨な話でございました。現実でこんなことが起こったらたまらんよ。