「地獄少女 宵伽」(2017年夏作品)第4話 感想 | 深層昭和帯

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第4話 わたしを深く埋めて

 

老人ホームに入所している坪田さくら。手厚いサービスを売りにしているこのホームだが、実態は従業員たちが老人たちに虐待を加える悪質ホームだった。ヘルパーとして勤務する柴田つぐみはその事実を訴えようとするが……。

 

<雑感>

 

以下、2017年の感想

 

面白いけどいろいろ絶望的だった先週の話とは打って変わり、今週はお婆ちゃんの恨みが晴らせてスッキリする展開だった。

介護施設での老人いびりという、他のアニメでは絶対に取り上げない題材を正面から扱っていた。

家族に迷惑をかけまいと、まだボケてもいないうちから自ら老人ホームに入居したお婆さんが、施設職員による虐待の様子を目の当たりにして、暴力の数々を本に記録していた。しかし、老人の言うことなど誰も聞いてくれないと諦めていたところ、むかし話に聞いていた地獄送りのことを思い出し、閻魔あいを呼び出して地獄送りの藁人形を貰う。

ところが人生の最後で他人を呪ってもいいものかどうか逡巡していたところ、なんと認知症の症状が顕在化して、職員による虐待のことも、呪いの藁人形のことを忘却してしまった。しかし、何とか症状が出ていない正気であったわずかな時間に恨みを晴らすことが出た。

というお話で、最後にクソ理事長が地獄送りにされてようやくスッキリ。なんというかね、便秘解消みたいな爽快感でしたな。

オレは4期からの視聴組なので、来週取り上げられるらしい記憶喪失の少年のこともわからないし、さくらさんというお婆さんと知り合いになった爺さんが火炎車になっていたところとか、介護職員として働いていた女性が何者であるのかとか、その職員が仕込んだレコーダーが役に立ったのか立たなかったのかとか、細かいところがわからない。過去からの伏線なのか、来週への伏線なのか、ただの脚本上のミスなのか、判断できないのだ。過去作を観てないのだから、しょうがないね。でも面白いよ。

桜の木の下に恨みならぬ恨み言を記録した手帳を埋めるあたりが今回の脚本で好きだったところかな。

先週があまりに胸糞悪すぎたんで(面白いことは面白いんだけどね)、今週は非常にスッキリした。モヤっとした感じが持ち味かもしれないが、たまにはこういう話でスッキリさせないと視聴後のダメージが蓄積していくからね。なかなか素晴らしい話だった。