「黒騎士」(1952年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

リチャード・ソープ監督によるアメリカの歴史活劇映画。出演はロバート・テイラー、エリザベス・テイラー、ジョーン・フォンテーン。

 



<あらすじ>

獅子王リチャードの臣下でサクソン人のアイヴァンホーは、リチャードがジョン親王と側近のノルマン人のために監禁されていると知って身代金の調達を決意した。彼は武術大会に向かう途中で会ったノルマン人のボア・ギルベールを助け、彼の部下に脅迫されていたユダヤ人アイザックを救ったことで、身代金の調達に目途をつけた。

アイザックの娘レベッカは、たちまちアイヴァンホーの虜になった。武術大会に出場したアイヴァンホーは、自分が助けたボア・ギルベールに敗北し、森の中へと逃れた。卑劣なノルマン人であるギルベールは、レベッカなどを人質にしてアイヴァンホーをおびき出そうとした。アイヴァンホーは彼に捕らえられてしまった。

城からの援軍でアイヴァンホーは助けられたが、レベッカは連れ去られてしまった。百姓に変装して城内に潜り込んだアイヴァンホーはレベッカを助けた。そこに解放されたリチャード王がやってきて、アイヴァンホーは最愛の姫と再会した。失恋したレベッカは、父とともに旅路に就いた。

<雑感>

黒騎士という言葉はこの映画の前にもあったはずで、この映画が多くの黒騎士の元ネタになったわけではないはずである。それでも有名にしたのはこの作品であったろう。いまや剣と魔法ものの作品に黒騎士はたいてい出てくる。本当は純粋なサクソン人と卑劣なノルマン人の対比あってのものである。

ま、そういっているのはサクソン人だけではあるが。ノルマン人にはノルマン人の言い分があるのだ。

☆3.2。この作品は構図が単調で、舞台を客席から眺めているような単純さがあって、良い作品ながらそれほど高評価にはならない。映画はレイアウトで引き込んでくれないと。