「銀河英雄伝説(旧作)」第97話 感想 | 深層昭和帯

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第97話 剣に斃れ



<あらすじ>

急追するミッターマイヤー軍が、ロイエンタール軍の後尾を捉えた。

しかしそのときグリルパルツァーが裏切って発砲してきた。この期に及んでの裏切りはロイエンタール軍の大きな怒りを買い、なかでも戦死したクナップシュタイン軍の怒りはすさまじく同士討ち覚悟でグリルパルツァー艦隊に反撃した。

ロイエンタールはこの裏切りで負傷し、深手を負った。前線から少し離れたが、彼は止血剤と鎮痛剤を打ちながら指揮を続け、最後まで奮闘したものの次第に全身から血の気が引いていくのが誰の目にも明らかだった。前線の部隊は停戦して降伏していった。グリルパルツァーもまた降伏した。しかし彼は憎しみと憎悪の対象として軽蔑され、降伏する相手にミッターマイヤーではなくワーレンを選んだことも姑息を印象付けただけだった。

惑星ウルヴァシーでミッターマイヤー軍と合流したメックリンガーは、ミッターマイヤーの信を受けて事件の処理の全てを任されこの地に残ることになった。彼が最初に希望したのはラインハルト暗殺未遂事件の再調査であった。事件は余りに不整合な部分が多く、ロイエンタールの人となりにふさわしくなかった。

メックリンガーが特に腑に落ちなかった惑星ウルヴァシーでの事件の犯人をロイエンタールが処罰しなかった問題は、すぐにグリルパルツァーが情報を隠滅したためと判明した。グリルパルツァーは事件と地球教団との関わりの全てを隠匿していた。メックリンガーはすぐさまグリルパルツァーの意図を見抜いて尋問にかけた。皇帝暗殺未遂事件は地球教団の策謀によってなされ、それをグリルパルツァーの小さな野心が覆い隠してしまったことで、取り返しのつかない結果をもたらしてしまったものだと結論付けるより他なかった。

惑星ハイネセンへ舞い戻ったロイエンタールは、最後の仕事をやり遂げるために総督府へと入った。

<雑感>

という話で、長くこの物語に付き合ってきた人間がグリルパルツァーに最大限の敵意を抱く部分である。小さい。本当に小さい。グリルパルツァーとフォーク准将は小さい人間の双璧といっていい。

事件の真相に辿り着いたメックリンガーが、その詳細をラインハルトとミッターマイヤーに伝えるかどうか悩んでいる場面があったが、最後どうなったのかまるで記憶にない。