土星状星雲(NGC7009)みずがめ座 都会でのラッキーイメージング | 今夜も快晴!★koheiの天体写真★

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夜なのに30℃近くある中で土星状星雲(NGC7009)を撮影しました。(暑い日はシーイングは抜群)惑星状星雲といっても惑星とは関係ないのと同様、土星状といっても土星とは関係ないのでお間違えなく!

 

この対象の画像処理は段違いに難しく、非常に手こずりました。普通の天体写真は、暗い画像を明るく、コントラストの低いものを高くしていくする処理なのですが、惑星状星雲(明るいもの)については、逆に非常に明るい上に輝度差(中央と周辺など)が激しく、明細を出そうとすると周辺が消え、逆に周辺を出そうとすると中心部は飽和してしまいます。普通とは逆に徐々に明度やコントラストを落としていくストレッチをしなければなりません。

 

今回の土星状星雲は特に難しく、両端の土星の環にあたる部分が消えては土星状星雲と言えないですから、これは薄くても出さないといけないということで苦労しました。幸いシーイングは非常によく元画像がよかったのか、内部の構造と環の部分をかろうじて両方表現できました…ちょうど今年の土星みたいに環が細いですねw  専門的な話で申し訳ありません(^^;) 

 

【土星状星雲(NGC7009)みずがめ座】

この星雲は、みずがめ座に位置し、表面の輝度が高い美しい天体である。用望遠鏡では緑色から黄色に見える。 土星状星雲は複雑な構造の惑星状星雲で、その内部に、ハロ、ジェットストリーム、複殻、アンサ(ハンドル状の構造)、小規模フィラメント等、多くの構造を含んでいる。アンサは、中心の恒星から非放射状に広がっている。中心の恒星の二価の酸素イオンからの強い紫外線放射によって、特徴的な蛍光緑色の色合いが形成されている。

 

ハッブル宇宙望遠鏡による参考画像


データ
日時:  8/21 23:53~(1秒x1818Frx50%採用≒15分)
カメラ: ZWO ASI678MC Gain200 CBPフィルター
レンズ: ミューロン180C RD(1770mmF9.8)トリミングあり
赤道儀: EM-200改 ノータッチガイド
撮影場所:吹田市

撮像ソフト:SharpCap(1616*1620にcropして撮影)
画像処理: AutoStakkert!3(スタック)、PI

独り言

※今回初めてストレッチにHTではなくMaskedStrechを使用(明るい天体に有効であることを確認)

※相変わらず惑星状星雲の色味については悩むところ。他の作例に合わせるようにしているが、今回中心部が赤く発色しており、他の作例にはあまりみられない。

※画像処理はともかく、わずかな撮影時間で美しい画像が得られるラッキーイメージングはもう少し極めていきたい。30分露光でハッブルもどきの画像が得られるのは痛快。