数少ない晴れ間を縫っての遠征、できるだけ目一杯撮りたいのですが、さすがに夏至近くなり薄明が早すぎて閉口します。薄明とは、日の出前や日の入り後、太陽が水平線や地平線の下にあるときでも、空がうっすらと明るい時間帯のことです。 薄明には用途によって「航海薄明」、「市民薄明」、「天文薄明」の3つの種類があります。私たちが撮影時間帯の基準にする「天文薄明」は「空の明るさが星明かりより明るい」目安であり、日の出前・日の入り後1時間30分程度です。色々なサイトで調べられます。先日6月4~5日の岡山の薄明は、
6/4
日の入り : 19:13:48
市民薄明終了 : 19:43:03
航海薄明終了 : 20:19:10
天文薄明終了 : 20:58:45
6/5
日の出 : 04:49:35
市民薄明開始 : 04:20:17
航海薄明開始 : 03:44:06
天文薄明開始 : 03:04:24
こうやってみると今の時期は21時から3時まで晴れ続けたとしてもたったの6時間しか撮影できないことになります。露光時間は正義とか言いますが、この時期に一対象で何十時間も露光している人の努力はすごいなと思いますね。
ということで6/5も薄明時間がきましたが撮り続け、白んできてしまい、たった20分露光に終わりました。昨年始めてから、色々な画角やフィルターで何度となく撮っている網状星雲です。前回90分露光していますが、ブログの解像度ではあんまり違いが判らないですね。人気の星雲(超新星残骸)ですので説明は割愛します。
【網状星雲(NGC6992-5・NGC6960 )はくちょう座】
鏡筒: タカハシ FSQ-85ED(レデューサ)327mm f3.8
カメラ:ZWO ASI 2600MC DUO(オートガイド)
赤道儀:ZWO AM5
フィルター:HYO 3nmデュアルバンドフィルター
画像処理:PIXINSIGHT(BXT)
日時: 6/5 3:06~ 300sx4FR (20分)
撮影地:岡山県美作市(大芦高原)
※最近フラットを撮り直し、ぴったり決まるので画像処理がすごく楽です。(元々屈折は周辺減光が少ないですが)