冷たい塵やガスからなる雲は、塵が星の光を遮るために黒く見えることから、暗黒星雲と呼ばれます。暗黒星雲といえば、冬のオリオン座の「馬頭星雲」が有名ですが、夏の天の川にも「バンビの横顔」や今回撮ったパイプの形をした「パイプ星雲」など色々な形状が見られます。南天では、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」にも出てくるみなみじゅうじ座の「コールサック(石炭袋)」が有名です。
パイプ星雲の位置する「へびつかい座」はさそり座の上、いて座の横になります。
【パイプ星雲とS字状暗黒星雲(へびつかい座)】
パイプ星雲(B59・B65-67・B78)の北部(写真では中央上部)には、その形がアルファベットのS字形をした暗黒星雲があります。日本では「S字状暗黒星雲」(B72),英語では「Snake Nebula(へび星雲)」のニックネームで大変有名です。
(※バーナード・カタログ:バーナード(米)が1919年に発表した暗黒星雲カタログ、"B"の後に登録番号を付けて表記される。(総数370))
【S字状星雲(へびつかい座)部拡大】
日時: 6/5 0:24~ 30sx22FR (11分)
レンズ:Sigma 135mm F1.8 DGHSM(F2.8)
カメラ:NIKON Z6(HK-IR改造)ISO3200
赤道儀:ポラリエU(ノータッチガイド)
フィルター:CBP(サイトロン)
画像処理:PIXINSIGHT
撮影地:岡山県美作市(大芦高原)
※南の低空が明るくカブるのでCBPで背景を落とした。