40歳の金融資産中央値は250万円。なぜ日本人はお金が貯まらないのか?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2022年)」によると、
40代の金融資産の中央値は単身者で53万円・二人以上世帯で250万円です。
この数字、想像以上に少なく感じませんか?
15年以上働き、家庭を持ち、子どもを育ててきた40代。
それでも半分の世帯が金融資産250万円未満という現実。
私はこの数字を見て「これはもう、個人の問題ではない」と強く感じました。
平均値では見えない“本当の日本の姿”
よくニュースなどで「40代の平均貯蓄額は800万円」と言われますが、
これは一部の富裕層が全体を押し上げているだけ。
真実を知るためには中央値を見る必要があります。
中央値250万円ということは、
「40代世帯の半分が貯金250万円以下」ということ。
つまり、多くの人が「働いてもお金が残らない構造の中で生きている」ということなんです。
なぜお金が貯まらないのか?
日本人が貯金できない最大の理由は、「仕組みがない」からです。
「余ったら貯金しよう」と思っても、ほとんどの人は余りません。
お金は“使える限り使ってしまう”ものだからです。
大切なのは「余ったら貯める」ではなく、
「先に貯めて、残りで生活する」という仕組みです。
これは努力ではなく設計の問題。収入を自動で資産化する仕組みを作ることが、最初の一歩です。
サラリーマン家庭のリアルな数字
例えば夫が年収450万円、妻がパートで100万円。
世帯年収は550万円。手取りにすると約460万円ほどです。
ここから住宅費・食費・教育費・車・通信費を払えば、
年間の黒字は数十万円。貯金どころではありません。
日本の家庭が貯められないのは、収入の問題ではなく、構造が「消費前提」になっているから。
給料が上がっても支出が増え、残らない。これを断ち切るには“設計”の見直しが必要なんです。
住宅購入の落とし穴
住宅ローンも家計を圧迫する大きな要因です。
銀行は「年収の35%まで借りられます」と言いますが、
それは銀行が貸したい金額の話。あなたの生活を守る金額ではありません。
私のルールは明確です。
「今の家賃を超える住宅ローンは組まない」。
例えば賃貸が月7万円なら、ローン+管理費+固定資産税+駐車場、
すべて合わせて7万円以内に収まらないと買うべきではありません。
私はこの基準で、実際に1,500万円台の中古マンションを購入しました。
住宅ローンの返済額は月4万円、管理費や税金を含めても7万円以内。
“見栄ではなく仕組みで選ぶ”ことが、家計防衛の基本です。
家計を黒字化する「黄金比」
私が実践している理想の家計バランスは、こうです。
- 生活費:40%
- 投資:40%
- 貯蓄:20%
この4:4:2の黄金比を守れば、どんな年収でも資産は積み上がります。
年収1,000万円でも浪費家なら資産は増えません。
逆に年収600万円でも仕組み化できていれば、資産は確実に増えます。
インデックス投資は「勝者のゲーム」
ジョン・ボーグルの『インデックス投資は勝者のゲーム』、
チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』、
そしてマルキールの『ウォール街のランダムウォーカー』。
これらの名著が伝えるのは一つ。
「市場に勝とうとするな。市場に参加し続けろ。」
S&P500やオルカンなどの低コストインデックスファンドを、
給料日翌日に自動積立するだけ。
10年・20年の時間があなたの代わりに働いてくれます。
相場の上下で一喜一憂せず、「売らない」「止めない」「続ける」。
それが唯一の再現性ある投資法です。
不動産投資は“守りの資産”
私は現在、総額2億円の不動産を保有し、年間キャッシュフローは約300万円。
不動産はインフレに強く、ローンは固定金利なので実質負債が減ります。
給与所得・投資所得に加えて家賃収入という第3の柱があることで、
家計の安定性は格段に上がります。
「自動化」で人生は変わる
私が一番大切にしているのは「仕組み化」と「自動化」です。
つみたてNISA・iDeCo・不動産・教育費……。すべて自動設定。
意志ではなく、仕組みが資産を増やすのです。
この仕組みを作ると、もう頑張る必要はありません。
「使わなければ増える」ではなく、
「自動で増える」状態にすれば、生活も心も安定します。
40歳からでも人生は変えられる
資産形成は、始めるのが遅いほど怖いものです。
でも大丈夫。40歳からでも遅くありません。
むしろ知識・経験・収入が揃う今こそが、本当のスタートです。
重要なのは年収ではなく、「お金の流れを設計する力」。
家計を自動化し、資産が働く仕組みを作れば、誰でも経済的自由に近づけます。
最後に伝えたいこと
貯金250万円という数字を見て「絶望」と感じるか、
「まだ間に合う」と考えるかで、未来は大きく変わります。
大切なのは「どれだけ稼ぐか」ではなく、
「どう使い、どう仕組み化するか」。
あなたも今日から、少しずつ構造を変えてみてください。
“売らない・崩さない・続ける”。
それが、人生を変える一番確実な方法です。
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