ろくじょうのおとしあな -145ページ目

p.m. 2:04

指先に生き物がいる



深夜、バスタブの栓を抜いている

音がする、とおくに

気をつけなければ、

そいつは常に空腹である





遮断

白い錠剤と線

あのひとの顔はビニール

そんな男はとうに忘れた





求める

鱗はうすい紅

影はどこまでもついてくる

体温を、体温を、体温を、

飲み込んじゃいたーい

今、今すぐにもう






排水溝に吸い込まれてゆく最後の水

あなたはヒステリックに叫ばない

私はこんな風になんだかすっからかんだし

放っておくとすぐにそいつは太るから

首に輪っかとかつけてくれたら

そしたらきっともうすべてが面倒になって

ふたりはことばも交わせない

ただただちょっとずつうしなってゆくだけ

頭の先から砂になって

ゆっくりとゆっくりと

最後にはわたしたち、東京に砂漠を作る予定。

ゼロ



なんだかくたくたに疲れたけれど、でも、それはまどろむのに適当な心地良いものであると思えるし、

日常の色々をきちんと消費できている

私は今、今ここに、立っていて、その足がとても疲れて

でも大丈夫、もうちょっとしたら、毛布にくるまってぐっすり、体温をくちゃくちゃにして時々ふふふって笑って、もうちょっとしたら。

無題

よりかからず



という詩の持つ強さのいちまんぶんのいちもないその力でおんなじ言葉をおもう

けれどそれはもうまったく別のものなのだろうな

なんと力の無いことか。もう携帯なんて使えなくなればいい。

そういうこと言ってまた甘えてるって言われて泣くのか、なんと力の無いことか。考えることのできない振りをしていたら、本当に考えることができなくなってしまったね。意味を持てる強さもないが意味を持たないほどの強さもない。砂にまみれて消えてゆく。砂漠をらくだが蹴ってゆく。泣きながらうずくまっても家には着かなかった。ただただ夜道はまっすぐな川みたいに終わらないのだった。辟易している。誰も彼もみんな。ああ辟易だ辟易だ、こんな女はもういらぬ。終わらない線。重い荷物。白痴の女。くるくる風車とか回って、その回る音、私は、自分の身体が、砂になってゆくのを感じた。からからと。さらさらと。