オートファジーの働きで健康余生にチャレンジ | lolopapa 81歳のブログ フィリピン移住で健康余生の願い

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16時間断食とは、24時間のうち8時間は好きなものを食べ、残りの16時間は何も食べない。そうすることで自食作用(=オートファジー)が働き、体内の古くなった細胞が蘇るという健康法です。ダイエットのほか、免疫や血管、自律神経に良い効果が期待できるとされています。

今回の健康塾は「オートファジーの働きで健康余生にチャレンジ」の謎解きです。

腹の最大のメリットは、体内の「オートファジー」機能が動き始めること。
タンパク質は、私たちの生存に欠かせない栄養素です。普段は食べ物から必要なタンパク質を作っているのですが、栄養が入ってこないと、体の生存機能により『体内にあるもの』で、タンパク質を作り出そうとします。これが、オートファジー機能。「その『体内にあるもの』とは、古くなって壊れたりした、細胞内のタンパク質です。これが体内で放置されたままだと、体の不調や病気の原因となります。ですが、オートファジーが機能することで、その不要なものや老廃物が一掃でき、若々しい体になると言う仕組みなのです」オートファジー機能は年齢に関係なく、どなたでも活性化させることができます。その唯一の方法が、「空腹」。ですが、オートファジーは、体に栄養が十分あるときにはあまり動きません。だから「物を食べない時間」が必要なのです。
しかし、まず現在、抗がん剤や放射線治療など、闘病中のがん患者さんは気を付けなくてはなりません。というのも、がんを増殖させる可能性があるからです。
 がん治療中に、オートファジーが活性化すると、がん細胞が自分で栄養をつくり出すため生き残りやすくなってしまうのです。
人間の体は60兆個ともいわれる細胞からできており、絶えず新しい細胞に生まれ変わっている。オートファジーは栄養素の確保や、細胞内に生じた不要なタンパク質・細胞内小器官(ミトコンドリアなど)の除去のために恒常的に分解と再利用を繰り返す。成人の体内では、1日に約200グラムのタンパク質が作られるが、食事から得られるのは60~80グラムに過ぎない。不足分は主にオートファジーで分解した自身のタンパク質が原料となる。病気や老化の原因となる不要なタンパク質もリサイクルして活用している。
がんになると、がん細胞に栄養を与える代謝活動が活発になり、オートファジーは活性化する。つまり、正常細胞では役立つオートファジーだが、がん細胞では、がんの進行を促進することになる。そこで、「正常細胞に影響を与えない範囲」で、オートファジー活性を抑制(阻害)することが基本戦略になる。

一方、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経性難病など、細胞内に異常なタンパク質やミトコンドリアが蓄積して起こる疾患に対しては、オートファジーを活性化させる治療法が効果的であることが、動物実験で多数報告されている。脂肪肝もオートファジーの機能低下により処理されるはずのゴミがたまって起こるため、やはり活性化させる治療が必要になる。
 この現象によって、細胞の新陳代謝を促したり有害物を排除したりできる。つまり、オートファジーを調節すればアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の予防や治療を行える可能性があると期待されている。

納豆に「オートファジー」促す成分
ポリアミンは、「オートファジー(自食作用)」を促すことが分かっています。
高齢になって起こると寝たきりリスクが高まるばかりか、半年後の死亡率まで高まる股関節骨折(大腿骨頸部骨折)率は「西高東低」という研究結果があるのをご存知ですか。そもそも高齢女性に多いこの骨折の新規患者を1987年から2007年まで20年間分調べたところ、関西から九州にかけての地域で発生件数が多くなっていたことが判明しています。
関連する因子を分析すると、カルシウムやマグネシウム、ビタミンD摂取量との相関が認められたが、特に関西と関東で差があったのがビタミンKの摂取量だったのです。
食品からとれるビタミンKには主にK1とK2の2種類がありますが、更年期以降の女性の血中ビタミンK2濃度と股関節骨折率が相関し、しかも血中のK2濃度は納豆の摂取量と関係することを明らかにした研究があります。つまり、納豆消費量が関東以北に比べ低い関西で、骨折率も高くなっているのです。
緑の濃い野菜や海藻で摂取できるのが K1。日本人の食生活を考えたときに、骨を守る K2摂取源としては納豆ほど効率的な食品はないのです。

●ポリアミンの働き
体内において、ポリアミンは細胞分裂に重要な役割を担っています。ポリアミンがなければ、細胞は分裂や増殖を行うことができないため、新陳代謝を正常に行うことができなくなります。
体内では前立腺、膵臓、唾液腺などの、精子や酵素を生成する組織に多く存在しています。
また、ポリアミンは血管壁の炎症を予防し、動脈硬化を予防する効果などが期待されている成分です。

ポリアミンは体内でつくり出される成分ですが、20歳頃をピークにポリアミンを合成する酵素の活性が低下するため、加齢に伴って体内のポリアミンの量は減少していき、ポリアミンが不足すると、老化が加速するといわれています。
人間の体内に存在するポリアミンの長所のひとつは、分子量が非常に小さいことです。
分子量の小さいポリアミンは、食べ物などによって摂取しても、分解されることなく腸へ届き、吸収されるという利点があります。
よって、年齢により不足した場合でも、ポリアミンは食べ物などから補うことで、体内の臓器や組織へ行き届き、その効果を発揮することができます。

●ポリアミンの摂取方法
ポリアミンは大豆、きのこ類などに含まれており、特に大豆を発酵させた納豆や醤油、味噌にはポリアミンが豊富に含まれています。
また、チーズなどの発酵食品などにも、微生物が生成したポリアミンが多く含まれており、しいたけ、マッシュルーム、鶏肉などにもポリアミンは含まれています。

   <ポリアミンを含む食品>
   ○納豆、醤油、味噌などの大豆発酵食品
   ○チーズなどの発酵食品
   ○しいたけ、マッシュルームなどのきのこ類
   ○鶏肉


ポリアミンとはアミノ酸の一種であるアルギニンから合成され体内で作られるものと言われています。
年齢を重ねるごとにポリアミンを合成する酵素の活性は低下していきますが、ポリアミンの多い食物を摂取すれば、生活習慣病やがんのリスク低下も期待できるとも考えられています。

がんが発生するのは、遺伝子プロブラムに発生するエラーが主な原因です。
私たち成人の身体は60兆個の細胞から成り立っています。
それらの細胞は遺伝子をコピーしながら細胞分裂を繰り返しているわけですが、何らかの原因でその際、遺伝子に傷がつくことがあります。
その結果、突然変異してできるのが、がん細胞です。
遺伝子の本体であるデオキシリボ核酸(DNA)は4つの塩基で構成されています。細胞が分裂するときは遺伝子プログラムを倍加します。
そのため分裂後、2つになった細胞にはそれぞれ同じ遺伝子プログラムが存在します。ただし、遺伝子プログラムが複製されるとき複製を実行する酵素(タンパク質)は頻繁にエラーをおこします。
そのエラーが細胞分裂の調整をつかさどる遺伝子プログラムの部分で起きた場合、その細胞は高い頻度で分裂を繰り返すようになり、結果、そこから分裂した細胞群はより早く成長してがん化します。ですからがんは遺伝子の病気ともいえます。
細胞のがん化を防ぐためにがん抑制遺伝子があることはわかっています。
DNA(デオキシリボ核酸)はアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)からなりたっています。
1つの細胞には30億の遺伝子プログラムが含まれています。
一概には言えませんが、それぞれの細胞は生涯約1000回の細胞分裂を繰り返します。
がんは専門的に定義することが難しい病気で一般的には、全ての悪性腫瘍に関する疾病を指す言葉として用いられています。



全身の新陳代謝がみだれた結果
がんは様々な臓器に発生します。食道癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、乳癌などそれぞれ特定の部位に発生しますのでその部位における病気だと思われがちですがそうではなく全身の病気です。全身の新陳代謝がみだれた結果、DNAの変異によりがん化します。

がんは遺伝子の突然変異によって発生しますが、がんはたった1個の正常細胞が、無限に増殖しがん細胞に変わるところからはじまります。正常細胞は分裂の回数が決まっていますが、ガン細胞は無限に増えます。そこが正常細胞とがん細胞の決定的な違いです。

人間の体の中の細胞では40歳を過ぎると毎日5,000個以上の異形成細胞、がん細胞、が毎日発生していると考えられています。変異をおこした遺伝子が正常細胞の中に蓄積され変異遺伝子がある一定数たまると発がんするというメカニズムが身体の中にあるからです。

それを人間のリンパ球、がん抑制遺伝子が、がん細胞を抑制してがん化をおさえているということが最近の研究でわかってきました。このことは基礎医学の分野では以前からがん細胞が発生、消滅を繰り返していることは当然のこととして考えられていました。

がん細胞が無限に分裂するのは、テロメア合成酵素が活性化しているからです
細胞が分裂増殖するには自身のDNAを複製する必要があります。 テロメアはもともと染色体の末端にある構造蛋白体で、遺伝子情報を保つDNAを保護しています。細胞分裂のたびにDNAは複製されますが、末端は複製されないのでテロメアは徐々に失われて短くなります。そうなると細胞は分裂することが出来なくなり「細胞老化」アポトーシス(プログラムされた細胞死)し細胞の役割を終えます。

異常な増殖性を持った細胞が、がん化するのを未然に防ぐ仕組みがあるからですが、 特にがん細胞では、テロメラーゼ(telomerase)と呼ばれる大量のテロメア合成酵素が存在しております。 テロメアによる制御を受けず、がん細胞は無制限に分裂を繰り返します。のちに述べる活性酸素と関係があります。


細胞のシグナル伝達機構
細胞分裂する時の周期はG1、S、G2、Mの4つのステップがあります。細胞が外部からの信号(シグナル)をうけた時、細胞内でさまざまな物質がそのシグナルを伝え、細胞の増殖などの有無が決まります。細胞分裂する時に種々の抑制タンパク質の機能が失われると、最終的に細胞時計を狂わせて細胞の過剰増殖を引き起こします。がんの発症などに密接に関連しています。
がん細胞の成長
たった1個のがん細胞は10年から20年あるいはそれ以上の長い年月をかけて何段階にも変化して「悪性のがんは」生命を脅かすまで成長するのですが、1個のがん細胞は30回の分裂で約1cmの塊になります。1g、10億個のがん細胞が含まれていると考えられています。
40回の分裂で約10cmの塊で1㎏の大きさに成長します。

※悪性のがんとは転移、遠隔転移をおこすがんです。
しかしいくら小さな固形がんでも発見されたときには転移するかどうかは今でもわかっていません。
手術後摘発した組織を病理検査しても転移するかしないかはわりません。

1個のがん細胞から分裂がはじまって30回目あたりでまでの増殖過程は最新の画像診断機器を使っても人間の目はまだ異常としてとらえることはできません。

1個のがん細胞の大きさは約10ミクロン(1ミリの百分の1)大きさが1mmのガン細胞の塊は約1,000万個です。早期発見といわれている1cm位の大きさでは、がんの寿命としては10cmの塊に成長するとして4分の3を経過した状態でしか早期発見は出来ないのが現状です。

40回分裂して1㎏の大きさですから、分裂が30回目以降でないと発見できないのです。このことは、早期であっても細胞レベルでは30回目以降の分裂ですからはたしてその時点で本当に早期と言えるのか疑問に思えますが。

がん細胞の分裂のスビートは必ずしも一様ではなく、がん細胞の分裂は最初のうちは早く途中からスビードダウン(常に倍々に増えるわけでは決してないのですが)することも知られています。

どの臓器でも、大きさが部位にもよりますが3cm以上なりますと、一概に言えませんが年齢、性別に関係なく自覚症状も出てきますし、生命に危険を脅かします。当然ですがそれ以前の段階でもがんは全身のあらゆる臓器、組織に発生するので、それぞれの機能や局所の変化として個々に症状をあらわします。

すでに遠隔転移、多発転移している場合もあります。しかしそこまでがん細胞が大きくなるには、がん細胞が分裂をかさねていくあいだには、死滅するがん細胞もありますが1個のがん細胞が分裂(単純に2分裂)を40回分裂くりかえすだけで10センチ程度になります。

今の医学は早期と呼ばれるがんが進行してその延長線上に進行がんがあると普通考えますが、しかし早期がん(5mm以下の超早期がんなど)はいつまでたっても早期がんで、手術で切除、摘出しなくても、そのままの状態かまたは、そのうち自然に無くなっていくという考えも根強く残っています。このことは、身体の抑制遺伝子によってがん細胞の増殖を抑えていると考えることも出来ます。

生体の免疫系、がん抑制遺伝子
生体の免疫系、がん抑制遺伝子というのはがん細胞をいつも監視していてがん抗原が発生すると異物と認識してそれを抑え込む働きをしています。がん細胞が大きくなっていく過程は複雑ですが、発ガンイニシエーター(正常な細胞のがん化を引き起こす原因となる発がん物質や要因)と発ガンプロモーター(がん細胞を促進する物質や要因)との関係があります。

人間をとりまく生活環境の悪化、食生活の変化(動物性たんぱく質と脂質の過剰摂取)過度に体を動かすことによって発生する活性酸素も原因の1つにあげられます。人間が本来持っているがん抑制遺伝子、免疫機構がしっかり働いていればがん細胞は生体の中の異物として増殖する前に消滅してしまいます。

細胞膜を傷つける原因
細胞ががん化するきっかけはさまざまです。細胞膜を傷つける原因の一つに活性酸素があげられます。生体の正常な細胞を酸性化させます。細胞膜が傷つければ細胞の中にナトリウムが入ってカリウムが細胞の外に出ていきます。電解質の交換が行われ遺伝子を傷つける誘因になります。細胞にダメージを与える活性酸素とは酸素がイオン化してプラスイオンになることで生じます。

必要なアミノ酸やビタミンを十分に摂取していても老化や病気は起こってしまいます。体内でタンパク質を作る過程においても活性酸素が発生します。

活性酸素はエネルギーを作る過程で発生します。身体を維持する為にブドウ糖や脂肪酸を消化しますが、その時に大量の酸素を使います。そのうち約2~3%が活性酸素になってしまいます。酸化させる力が強いほど活性が強い酸素という事になります。

鉄がさびるのと同じように体内のたんぱく質、脂質も活性酸素で酸化します。活性酸素によって酸化が進むと細胞は正常な状態ではなくなります。細胞は代謝を繰り返して常につくり変えられています。DNAの働きにより分裂し増殖していきます。

正常な細胞は一定の分裂の回数が決まっています。その分裂の回数を決めているのは、前にお伝えしました染色体の末端部にあるテロメアと呼ばれる物質です。細胞が分裂する度に少しづつ短くなり、テロメアがなくなった時点でその細胞は分裂をしなくなります。

がん細胞にはこのテロメア合成酵素を活性化させます。がん細胞は活性酸素によってDNAがダメージを受けると細胞が分裂してもテロメアの長さが短くならないため、がん細胞は増殖しつづけます。

活性酸素に正常細胞が刺激される最初の段階ではがん抑制遺伝子が働き修復されるので目に見える形での大きながん巣(最初にがん(腫瘍)が発生した病変のことです)にはなりません。DNAが修復されて正常細胞に戻るからです。
活性酸素はいったんバランスが崩れ過剰になると細胞の老化やさまざまな病気を引き起こします。体内で大量に発生した活性酸素はがんのほか脳や血管系の病気、心臓病などの原因になります。活性酸素が増える原因として生活環境の変化、地球の温暖化、水、ビタミン、ミネラルの変化、人間社会の複雑化に伴うストレス社会などがあげられます。

活性酸素が増大すればがん遺伝子の活性化や様々な病気の発病抑制遺伝子の機能低下をもたらします。これが生体を阻害する本当の意味での酸化ストレスとなります。これらの酸化ストレスは最終的にはDNA構造にダメージを与え、細胞の機能を阻害します。それに対してマイナスイオンが細胞の新陳代謝を活性化させるというデータがあります。

がん細胞の抑制に期待
ノーベル医学生理学賞に決まった大隈良典、東京工業大学栄誉教授が研究するオートファジー(自食作用)は生命活動を維持するための基本的な仕組みで、そこでの異常が、さまざまな病気と関わることが分かってきました。

がん細胞ではオートファジーが活性化されており、がん細胞では普通は生きられないような低栄養、低酸素の環境でも活動ができることがわかっています。

オートファジーは、細胞が不要になったタンパク質を分解して栄養源に再利用する仕組みなので、その働きを抑え、栄養源を得られなくすることで、がんの増殖を止められるとの考えからマラリアの薬剤に働きを抑える効果があるとして、他の抗がん剤と組み合わせた臨床試験が進んでいます。

また逆にオートファジーを過剰に働かせるがん治療の構想あります。がん細胞を放射線で刺激するとオートファジーによって必要以上にタンバク質が分解されて、がん細胞が消滅する現象が発見されました。

この現象を体内で再現する研究も進んでいます。細胞内のタンパク質は新鮮さを保つために常に入れ替わっています。基底膜レベルのオートファジーはその重要な担い手であると考えられています。約2か月で体のほとんどの細胞は新しいものと入れ替わっているからです。
がんの多くは消化管で発生します
異物である食物を摂り込み分解して、必要なものだけを吸収し、合成する一連の働きは「消化」と呼んでいます。 細胞内消化と細胞外消化の二つの「消化」があります。細胞内消化は血液細胞の一種の「白血球」個体防衛を目的にしていますが、体内に侵入した病原体や異物を取り込んだ際、消化して排出(体内掃除)する点では細胞内消化現象です。他のバクテリアを食べて生きる原生動物も細胞内消化をしています。

細胞外消化は、独立した消化管を体内ににもち、そこで食物を栄養源に分解して、消化をすすめます。体内では、吸収できるかたちにしなければ利用できないので、その化学反応は消化酵素が担っています。消化酵素は細胞内でつくられていますが、人間では独立した消化管のなかで、細胞内の消化酵素は細胞内から細胞外へ分泌されています。

人間のがんの多くは消化管でおこっていますが、それは口から肛門にいたる消化管は、広大な面積を持った一本の管です。消化管は生きるためにの栄養獲得するきわめて重要な管腔臓器です。生まれてから、外界の異物を摂り入れ続けて、消化管の粘膜は、休むことなく外界の異物と、消化酵素などの反応をして発がん物資を含むさまざまな毒物、細菌などの抑制や共存の場です。

口腔から食道まで、直腸から肛門までは扁平上皮の粘膜が覆っています。ここに扁平上皮がんが発生します。胃から大腸までは腺上皮の粘膜が覆っていますので、腺がんが発生します。

人間の消化管は基本的には一本の管ですが、この管の内部のいたるとこるに、外界の異物、食物が生涯接触を続けているために、がんが発生しやすいのです。 がんの予防には、消化管がつねに接触している食物に注意を払うことが、いかに大切かわかります。がんにならないような食べ物の知識をもち、食生活の工夫することをおろそかにはできません。

オートファジーが始まる仕組み
オートファジーは細胞が自己成分を分解する現象で、様々な疾患を防ぐ生態防御の機能を持ちます。オートファジーの異常は癌や神経変性疾患など様々な疾患に関連することが知られており、そのメカニズムを理解することは医学の重要な課題となっています。飢餓状態の細胞ではオートファジーが活性化し、自己成分を分解して生存に必要なアミノ酸などの分子が作られます。しかし多くの研究ではごく短時間の飢餓で誘導されたオートファジーを観察しており、より長い期間、たとえば数日にわたって飢餓が続く場合にオートファジーがどのように継続されるのか、特にオートファジーに不可欠な生体膜の脂質がどのように供給されるのかはよくわかっていませんでした。そこで、本研究では生体膜の主要な脂質であるホスファチジルコリンに的を絞り、最長3日間飢餓状態においた細胞を用いて、どのようにホスファチジルコリンが供給されるのか、またその産生がどのような仕組みで長期間維持され、オートファジーを継続させるのかを解明することを目的として実験を行いました。
オートファジーは、自己成分を分解して生存に必要な分子を作り出す仕組みで、飢餓状態におかれた細胞の生存を助ける働きがあります。体内の癌細胞はこの働きを利用して、血液による栄養供給が少ない環境でも生き延びる可能性があると考えられています。しかし飢餓が長期に続く場合、オートファジーを継続させるために必要な生体膜の脂質がどのように供給されるのかは不明でした。今回研究グループは、オートファジーで分解された自己成分から作られる脂肪滴(*2)にCCTβ3(*3)というタンパク質が集合して活性化されることにより、生体膜脂質の合成が促進され、オートファジーの継続が可能になることを見出しました。さらにCCTβ3を欠く癌細胞は長期飢餓時のオートファジー活性が低く、生存率が著しく低下することも明らかにしました。本成果はオートファジーの基本的なメカニズムの1つを解明することにより、CCTβ3が癌治療の標的となりうる可能性を示したものです。

 研究成果のポイント
  ・オートファジーの長時間継続にはCCTβ3というタンパク質が関与
  ・CCTβ3を欠く癌細胞は長期飢餓時の生存率が著しく低下
  ・CCTβ3は癌治療の新たなターゲットになる可能性

オートファジーは細胞が自己成分を分解する現象で、様々な疾患を防ぐ生態防御の機能を持ちます。オートファジーの異常は癌や神経変性疾患など様々な疾患に関連することが知られており、そのメカニズムを理解することは医学の重要な課題となっています。飢餓状態の細胞ではオートファジーが活性化し、自己成分を分解して生存に必要なアミノ酸などの分子が作られます。しかし多くの研究ではごく短時間の飢餓で誘導されたオートファジーを観察しており、より長い期間、たとえば数日にわたって飢餓が続く場合にオートファジーがどのように継続されるのか、特にオートファジーに不可欠な生体膜の脂質がどのように供給されるのかはよくわかっていませんでした。そこで、本研究では生体膜の主要な脂質であるホスファチジルコリンに的を絞り、最長3日間飢餓状態においた細胞を用いて、どのようにホスファチジルコリンが供給されるのか、またその産生がどのような仕組みで長期間維持され、オートファジーを継続させるのかを解明することを目的として実験を行いました。

。オートファジーは、酵母や植物、動物など、すべての真核生物に備わっている細胞内の浄化・リサイクルシステムです。細胞内の変性タンパク質や不良ミトコンドリア、さらには細胞内に侵入した病原性細菌などを分解して浄化することで、さまざまな病気から生体を守っています。また栄養状態が悪くなったとき、過剰なタンパク質を分解して、生存に必要なタンパク質にリサイクルします。
 大隅さんは1993年、酵母を使った実験により、オートファジーに欠かせない遺伝子を14種類発見し、それらの遺伝子からつくられるAtgと呼ばれるタンパク質群の機能を調べる研究を進めました。「その1993年の論文が、ノーベル賞で最も評価されたものです。現在、酵母の主要Atgタンパク質は18種類知られていますが、大隅先生はその大半を1993年に発見され、オートファジー研究の礎を築かれたのです」。微生物化学研究所の野田展生さんはそう解説します。
 タンパク質の構造が分からなければ、その機能メカニズムを解明することはできません。そこで大隅さんは2001年、北海道大学の教授だった稲垣冬彦さんにAtgタンパク質の構造解析を依頼しました。その解析を担当したのが、学位を取って稲垣研究室に赴任したばかりの野田さんでした。「当時Atgタンパク質群の構造解析は1種類も行われていませんでした」。こうして野田さんたちは、世界に先駆けて、タンパク質の構造からオートファジーの仕組みに迫る研究を始めました。

何でも分解できるオートファジー
 ここでオートファジーの過程を簡単に見てみましょう。オートファジーが始まるとき、まず膜で囲まれた小さな袋ができます(図④)。その袋が大きくなり、へこむように変形して分解する物質を閉じ込めます。この袋をオートファゴソームといい、数分から10分以内に完成します。そして、酵母や植物では液胞、動物ではリソソームと呼ばれる分解酵素が入った器官とオートファゴソームが融合して、物質が分解されます。
 「オートファジーは、タンパク質や脂質だけでなくミトコンドリアなど、何でも分解することができます。ただし、分解し過ぎて細胞が死に至ることは、普通はありません。何でも分解できてしまう危険な仕組みが必要なときだけに始まり、不要なものを選択的に分解するように高度に制御されています。そこがオートファジーのすごいところです」

最初の袋ができる仕組みが分かった
 野田さんと大隅さんたちは、オートファジーの仕組みを調べる共同研究を続けてきましたが、まだ分からないことがたくさんあります。その1つが、オートファゴソームがつくられる仕組みです。
 野田さんと大隅さんたちは2016年、SPring-8を用いたX線結晶構造解析により、オートファゴソームができる最初の段階の仕組みを解明することに成功しました。オートファジーは、細胞が飢餓状態になったときなどに始まります。細胞内には、栄養状態のセンサーの役割をするTORC1という酵素があります。栄養状態がよいときには、TORC1がAtg13にリン酸を付け続けて、オートファジーが始まらないように抑えています。
 細胞が飢餓状態になると、TORC1の活性が低下してAtg13からリン酸が外れます。するとAtg13はAtg17と結合できるようになります。
 Atg13とAtg17が結合した複合体の構造を解析しました。「Atg13の大部分はひも状の構造で、そこに2カ所の結合部位があり、Atg13の1本のひもで2つのAtg17をつなぎとめることが分かりました。こうしてAtg13とAtg17はたくさんつながり、そこにAtg1、Atg29、Atg31も集まった巨大な複合体ができるのです」。
 この巨大な複合体がオートファゴソームの最初の袋をつくる土台となります。「細胞内には、Atg9を数十分子埋め込んだ膜でできた小さな袋(Atg9小胞)がたくさん漂っています。1個ずつのAtg13とAtg9の結合力はとても弱いので、普段はAtg13にAtg9小胞が集まることはありません。ところがAtg13をたくさん含む複合体ができると、そこにAtg9小胞が3個ほど結合し、Atg9小胞同士が合体してオートファゴソームの最初の袋になると考えられます」。
 試験管内にAtg13やAtg17が集まった複合体とAtg9小胞を混ぜて、いくつかのAtg9小胞が合体した袋ができるかどうか確かめる実験を始めています。

まだ3合目
 3個ほどのAtg9小胞が合体して小さな袋ができた後、そこに細胞内から膜が集まってきて、袋が大きくなります。「どこから膜が供給されるのか、それがどのような仕組みで集まってきて袋が大きくなるのか、それはまだ謎です。そこでもAtg9が重要な働きをしていると予想されますが、その構造はまだ解析されていません。私たちはAtg9の結晶をつくり、構造解析することを目指しています」。
 タンパク質の構造を解析するための代表的な手法が、結晶をつくってX線で測定するX線結晶構造解析です。ただし、Atg9のような膜タンパク質や複数のタンパク質から成る複合体は大きな結晶をつくることが難しいという問題があります。「小さな結晶しかつくれない場合も多いのですが、SPring-8ならば、そのような微小結晶でも構造解析ができます」。
 オートファジーには、さらに大きな謎が残されています。「その一つは、分解する物質を閉じ込めるために、袋が大きくへこむように変形する仕組みです。その変形でもAtg9が関係しているかもしれません」。
 完成したオートファゴソームは内膜と外膜の2層構造になります。「液胞やリソソームに融合すると、内膜は閉じ込めた物質とともに分解されます。しかし外膜は分解されずに、液胞やリソソームの膜の一部となります。なぜ、内膜だけが分解されるのか、それも大きな謎です。大隅先生はオートファジー解明の道のりは、まだ3合目だとおっしゃっています」。

緊密な共同研究で10合目を目指す
 「構造解析を進める研究者は、ある現象で働くタンパク質を解析したら、次はまったく別の現象のタンパク質を対象にする人も多いようです。私はオートファジーに関わるタンパク質にターゲットを絞って構造解析を進めてきました。オートファジーは1種類のタンパク質の構造を解いただけでは現象の仕組みが分からない巨大システムです。たくさんのタンパク質の構造を解析することで、ようやくオートファジーの仕組みの一端が見えてきます。そこが、大変ですが、面白いところです」。
 生命現象の仕組みを解明するには、現象に関わる遺伝子・タンパク質を突き止めてその機能を調べる“機能解析”と、タンパク質の構造を解析して機能メカニズムを調べる“構造解析”の両方が必要です。
 「私は2011年に北海道大学から微生物化学研究所(東京都)に移った後は、東京工業大学の大隅研究室(神奈川県)のセミナーに毎週、参加しています。機能解析と構造解析の研究者による、このような緊密な共同研究は、ほかに例がないと思います」。
 オートファジーは、がんやパーキンソン病などさまざまな病気や、老化とも関係が深いことが分かってきました。野田さんは、ヒトやマウスなど哺乳類のオートファジーの研究を進めている水島昇さん(東京大学大学院教授)との共同研究も行っています。
 「私は薬学部の出身で創薬などの応用研究にも興味がありました。ただし現在は、質の高いサイエンスを進めれば、おのずと応用につながると考え、オートファジーの仕組みに迫る基礎研究を進めています」。

新型コロナとオートファジーの関係は?
オートファジーの大きな役割は、(1)細胞の新陳代謝と(2)有害物の排除だ。
(1)の細胞の新陳代謝とは、細胞の一部がオートファジーによって毎日少しずつ壊されて再生されているため、細胞の入れ替えが起こっているということ。人間の体では、細胞内のたんぱく質を1日当たり約240g分解してアミノ酸にし、新たにたんぱく質を作っている。

 実はこの現象が「細胞内の健康(恒常性の維持)に非常に重要。これが滞ってしまうと病気になる」と吉森氏は話す。日々、細胞の構成成分の一部を分解して再生することで入れ替えをし、新鮮な状態を保っているのだ。

 (2)の有害物の排除とは、細胞内に有害なものが現れると、オートファジーが識別して隔離・分解するという特徴である。(1)の新陳代謝は無作為に細胞内の成分を分解しているが、有害物の分解は識別した上で選択的に行っている。有害物とは、病原体や病気の原因になる異常たんぱく質、壊れた細胞小器官などである。

 例えば、溶連菌やサルモネラ菌、インフルエンザウイルスなどはオートファジーによって排除できる。つまり、自然免疫の機能といえる。一般的な免疫作用では免疫細胞が働くが、オートファジーは全ての細胞に備わっているため、どの細胞でも発揮することができる。

しかし、オートファジーを妨害するウイルスも存在する。現在猛威を振るう新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)や、エイズを引き起こすヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)、重篤な脳炎を引き起こすウエストナイルウイルスなどがこれに当たる。これらのウイルスは、オートファジーによる識別を妨害して分解されないようにすることができ、細胞の中の免疫が働かなくなってしまう。

オートファジー習慣には、オートファジーを活性化するポリアミンを含有した米胚芽エキス末とトランスレスベラトロール、アスタキサンチンが配合されている。トランスレスベラトロールとアスタキサンチンは、AutoPhagyGOとUHA味覚糖の共同研究で、オートファジー活性が確認できた成分である。

レスベラトロールを摂取することで、細胞の酸化を防ぎ、肌の弾力を改善するなどの効果が期待されています。 その他にも、血流の改善や血糖のコントロールなどに働くことが知られており、生活習慣病の予防にも効果的だといわれています。
サンタベリーや、ブドウ由来のレスベラトロールが「トランス型」です。 レスベラトロールはサンタベリーやブルーベリーなどのベリー類、ブドウ、ピーナッツの渋皮や、イタドリ、インドネシアの植物メリンジョなどにも含まれています。

アスタキサンチンとは、サケやイクラ、エビなどに含まれる成分で、強力な抗酸化力を持つ赤色の天然色素です。 眼精疲労の改善や動脈硬化の予防、疲労回復などに効果がある成分です。 目の奥や脳など栄養が届きにくい細部にまで入り込むことができます。
 

アスタキサンチンを含む食品      サケ、イクラ、カニ、エビ

アスタキサンチンはお肌だけでなく体の中の老化も防いでくれます。動脈硬化を引き起こす直接的な原因である血中脂質の異常。悪玉とされているLDLコレステロールも本来は体に必要な栄養素のひとつですが、活性酸素によって酸化されると血管壁に蓄積されて、血管を硬く細くして老化させます。アスタキサンチンは強力な抗酸化作用で、まずLDLコレステロールが酸化されるのを防ぎます。
研究では、血管の傷を修復し、糖尿病や動脈硬化の予防に役立つ「アディポネクチン」というホルモンの分泌が増加したことが報告されています。


「空腹20分運動」で健康な体になれると考える
最後に食事をとってから12時間後~16時間後、この4時間の間に運動をすることです。上半身、下半身、20分程度、全身の筋肉を軽く動かす程度で構いません。これを週2回ほどやるのが理想的です。
なぜ、この空腹時、しかも最後の食事から12時間後以降に運動をするといいと考えられるのか。
その理由は「空腹の時間中に運動を行うと『オートファジー』が活発化することが、近年明らかになってきたから」です。
オートファジーとは簡単に言うと、「古くなったり壊れたりした細胞内のタンパク質を集め、分解し、それらを基にエネルギーを作る」という、体のシステムのことです。オートファジーが起こると、古くなった細胞内のミトコンドリア(呼吸を行い、エネルギーを作り出す重要な器官)も分解されて生まれ変わり、体にとって不要なものや老廃物が一掃され、細胞や組織、器官の機能が活性化します。
つまり私たちの胃や腸、肝臓、腎臓などにある細胞がリセットされ、新しい細胞に生まれ変わると考えられているのです。このオートファジーが始まったタイミングで運動を行うと、その部分でオートファジーが活性化することも最近の研究でわかってきました。
そのため、運動をするなら「筋肉量の維持+細胞をリセット」できる空腹時の運動が、効率的ではないかというわけです。
オートファジーは、どのタイミングで始まるか
「オートファジー」に関する論文は、2020年になってから世界の医学誌で次々と発表されました。例えば、「オートファジー効果が高まれば、心臓の細胞が正常に保たれ心臓病のリスクが下がる」「オートファジーが起きないと脂肪肝になる」などが研究結果の1つです。

さて肝心のオートファジーですが、体内でいつから始まるかというと、最後に食事をとってから12時間後(睡眠時間を含んでもよい)からと言われています。加えて、オートファジーをしっかりと働かせるためには、最低16時間程度の空腹の時間が必要ともされています。
もし前日の夜19時に食事を食べ終わったなら、翌日の朝7時ごろからオートファジーが始まり、11時頃までにかけてオートファジー効果が高まっていきます。朝7時から11時ごろまでの間に運動をやれば、オートファジーが加速。体内の内臓やさまざまな場所で細胞がよみがえり、免疫、血管、自律神経などによい効果をもたらすと考えられます。
ほかにもヘモグロビン値が下がった、体重が減った、血糖値・血圧が下がったという事例が報告されています。


週1回、16時間でOK。プチ断食をより効果的にする方法
「断食」に興味があるけれど、ハードなのはちょっと──と考えている人に、ぴったりの「プチ断食」を見つけました。
『がんを克服した糖尿病医が考案! 弱った体を修復する内臓リセット健康法』(アスコム)の著者は、糖尿病や生活習慣病の専門医である青木厚先生(あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長)。40歳のときに舌がんを患い、食事療法を実践してがんの再発を防いでいます。
青木先生が提案するのは、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した「オートファジー研究」に基づくプチ断食。週末の断食と週2回の運動により、内臓がリセットされ、健康な体を維持できるといいます。

細胞の生まれ変わりを助ける「オートファジー」
「オート(自己)」「ファジー(食べる)」とは、細胞が自分自身を食べ、新しく生まれ変わること。

私たちの細胞はふだん、食べ物から栄養を摂取してエネルギーを作っています。しかし空腹の時間が長くなると、体は“体内にあるもの”──古くなったり壊れたりした細胞内のタンパク質やミトコンドリアを集めて分解し、それらをもとにエネルギーを作ってくれるのだとか。

*これがオートファジーであり、オートファジーによって細胞が生まれ変われば、体にとって不要なものや老廃物が一掃され、細胞や組織、器官の機能が活性化し、病気になりにくく若々しい体になります。
さらに、オートファジーには、細胞内に侵入した病原菌を分解・浄化する機能もあり、健康であるために欠かすことのできない仕組みだといえます。

残念ながら加齢とともに低下していくというオートファジー。また、体の中に食べ物による栄養が十分にある状態では、あまり働いてくれません。

先生によると、オートファジーが始まるのは最後の食事から約12時間後とのこと。しっかり内臓をリセットするためには、最低16時間程度の空腹の時間が必要だといいます。


「空腹時間の運動」が重要
実は、空腹時に運動を行うことで、オートファジーがより活発化すること、運動によって筋肉を動かすと、その部分にオートファジーが起こりやすくなることが、最近の研究で明らかになったのです。

運動をするのは、平日1回と、土日の「16時間の空腹」中の計2回。「朝断食」の場合は、起床後~ランチまでのあいだが運動タイムになりますね。

運動は激しいものである必要はなく、誰でも無理なく簡単にでき、かつ多くの筋肉にバランスよく負荷をかけられるものがおすすめだそう。本書では、青木先生が考案した約20分の運動のプログラムについても、くわしく紹介されています。

夜は好きなものを食べて、睡眠時間の延長でプチ断食。運動は週2回──これなら断食のハードルはグッと下がります。食べ過ぎが気になるこれからの季節、試してみる価値はおおいにありそうです。

運動をするのは、平日1回と、土日の「16時間の空腹」中の計2回。「朝断食」の場合は、起床後~ランチまでのあいだが運動タイムになりますね。

オートファジーの現場をとらえる ――→  細胞が自分を食べる理由
(1) 適切に処理する方法
 生命現象の単位、細胞は生きるために必要な要素を日々作り上げると同時にそれらを適切に処理する必要がある。例えば、図1のようにヒトはアミノ酸からつくられたタンパク質を分解してアミノ酸プールにためて、その後再利用する。人間社会に置き換えてみれば、ものを作るだけでは立ちゆかなくなり、資源の再利用やゴミ処理が大切であるのと同じである。



食事で得るタンパク質より体の中で新たにつくられるタンパク質の方が約2.5倍も多い。ヒトは常に体内のタンパク質を分解してアミノ酸プールにためてから新しいタンパク質を作り直している。

(3) いつ?どこで?どのくらい?を観る
 次に知りたいのは、オートファジーは個体内のどこで、いつ、どのくらいおきているのかである。そこでオートファゴソームに局在するLC3に緑色蛍光タンパク質をつないだ遺伝子を入れ、それが全身ではたらく遺伝子改変マウスをつくった。このマウスの組織切片を蛍光顕微鏡で観察するとオートファジーがおこっている様子を簡単に知ることができる。
 このマウスの解析から、絶食時にほとんどの臓器でオートファジーが活発になることがわかった(図6)。なかでも骨格筋や心筋などの細胞などで活発であった。オートファジーは、栄養飢餓時に、やむを得ず自身の一部を分解してそこから栄養素を獲得することにあると考えられる。

(4) みえてきたオートファジーの意味

 このように激しくおこるオートファジーの重要性を知るために、隔離膜の伸長に必要なAtg5遺伝子をノックアウトし、オートファジーができないマウスを作製した。このマウスはほぼ正常に生まれるが、生後まもなく深刻な栄養不良とエネルギー低下状態になる。特に血中や組織中のアミノ酸濃度が際だって低下する。これはオートファジーが、アミノ酸供給を通じてエネルギー恒常性に関わっていることを示している。
 マウス以外でも、オートファジーのおきない変異体の解析により、実に多彩な異常が観察されている(図8)。出芽酵母では胞子がうまくつくれず、細胞性粘菌ではアメーバ体から子実体への分化ができない。線虫ではダウアー(耐性)幼虫(註2)になれず、ショウジョウバエでは蛹期で死んでしまう。一見無関係と思われるこれらの表現型は、実はすべて栄養飢餓と密接に関係している。胞子形成、子実体形成、ダウアー(耐性)幼虫形成はいずれも飢餓に対する適応反応である。なにも口にすることのないショウジョウバエの蛹はもちろん飢餓状態であり、自分自身(幼虫組織)を栄養源として成虫を形づくるほかない。哺乳類では、へその緒という母親とのつながりが突然切れる出生が強烈な飢餓の引き金となる。つまり、上述したオートファジーが起こらない変異体でみられた異常は、細胞内あるいは個体内でアミノ酸を自給しなくてはならない段階の異常なのである。一方、植物ではオートファジーがおきない変異体は老化が進んだり、種子収量が減ったりするが、基本的にはその生活史(註3)を全うする。栄養状態が悪いからといって簡単に移動できない植物は、種子や根という優れた栄養源や供給経路をもち飢餓に対する何重もの対抗策を備えているということだろう。

 飢餓状態でなくともオートファジーは、一定の割合でおきている。これがうまくはたらかないと、細胞内に異常なタンパク質が蓄積してくることもわかっている。つまり、オートファジーには細胞内の一部を一定の割合で無差別に分解する掃除屋としてのはたらきをしているのだ。これはさまざまな神経変性疾患や老化とも関連するので重要な機能である。すなわちオートファジーは栄養制御と細胞内浄化というふたつの大事な役割を持っているのである。最近の研究から、細胞内に侵入した細菌の分解や、細胞内タンパク質の抗原提示などにもオートファジーが関わっていることがわかってきた。長い間謎につつまれていたオートファジーはこのような多彩なはたらきを持ち、これは今後一層広がりを見せるであろうと思わせる。

細胞が自分を食べる オートファジーの謎
哺乳類ではいつオートファジーが起こっているか 
オートファジーは栄養飢餓のときに活性化され、オートファジーを起こせないと細胞が早く死んでしまう。このとき起こるオートファジーは、細胞が自らのタンパク質を分解してでも、そのときに必要なアミノ酸を得るために大切である。これらのアミノ酸は飢餓に適応するためのタンパク質を作るのに利用されている。二倍体酵母では飢餓によって引き起こされる胞子形成にオートファジーで作ったアミノ酸を利用していると考えられる。
これは単純な酵母細胞の話である。私たちの体ではいったいオートファジーがどのようなときに、どのような働きをしているのかは全く別問題である。私たちは飢餓になっても胞子は作らないし、そもそも多少の細胞が飢餓で死んでもあまり問題はない。それではどのような働きをしているのであろうか。

しかし、私たちと同じ哺乳類であるマウスやラット(齧げっ歯類し る い)を使った実験から多くのことがわかってきている。おそらくその多くは人間にもあてはまることであろうと予想される。
オートファジーの意義を知るための第一歩は、オートファジーはいったいいつどこで起こっているのかを調べることである。その状況を知らずして、機能を予想することはできない。これについては、古くから電子顕微鏡を使った観察が数多く行われてきた。結果は酵母とよく似ており、動物でも栄養がないことによってオートファジーが誘導される(この実験は動物の方が先だったので、むしろ酵母が動物と似ていたというほうが正しい)。たとえば、マウスを一晩飢餓にすると肝臓や腎臓などのいろいろな臓器でオートファジーが起こることが観察されていた。これは動物まるごとを使った実験だけではなく、動物から臓器を取り出して、体外で栄養の少ない液を血管に流すような灌 流*1 実験や、臓器からとってきた細胞をシャーレの中で培養するような実験でも同様である。
やはり栄養飢餓によってオートファジーは活性化される。つまり飢餓によってオートファジーが誘導されるという現象は、酵母から哺乳類に至るまで共通して見られ、しかもそれは動物まるごとでも細胞でも同じなのである。

飢餓時にオートファジーを起こす意味
なぜオートファジーが起こらないと生まれて 12 時間で死んでしまうかは実はよくわかっていない。このマウスにはどうもいろいろと異常がありそうなのである。筆者の研究グループの久万亜紀子博士(現・東京医科歯科大学)が中心となってさらに調べを続けた。まず、ノックアウトマウスは母乳を飲むことができない。赤ちゃんは飢えているわけだから、母乳を飲めないのでは話にならない。これだけでも十分に死ぬ理由となりえる。しかし、普通はいくら母乳が飲めなくても 12 時間で死ぬことはない。
24 時間程度は十分に生きることができる。つまり、単に母乳を飲めなくて死んでいるわけではないことになる。
酵母のところで述べたように、飢餓時の自己タンパク質の過剰分解はアミノ酸を作り出すことにある。
そこで、これらのマウスのアミノ酸の濃度を調べてみた。まず、生まれた直後は、同腹(同時に生まれた兄弟)の正常マウスとノックアウトマウスの間に違いは見られなかった。しかし、生後 10 時間の時点で検査をすると、ノックアウトマウスの血液中や、肝臓や脳などの臓器中のアミノ酸濃度は正常マウスより 4 割程度も低かった。わずか 10 時間の間にこれだけの差がついた。これらの実験結果は、マウスという動物まるごとにおいても、飢餓時にオートファジーを起こすことが全身のアミノ酸量(アミノ酸プールと呼ぶ)を維持するのに重要であることを示している。

アミノ酸の使い道
では、わざわざ体を分解までして作られたアミノ酸は、いったいどのように利用されているのであろうか? この方法は少なくとも 3 つあると考えられている。第1は酵母のところでも述べたように、タンパク質の合成材料としての利用である。酵母と同様に、飢餓のときにこそ重要なタンパク質をより多く合成する必要があると考えられる。また、新生児は母親のお腹の中から出てきていきなり外界に適応しないとならない。そのためには新しい部品(タンパク質)が必要となろう。これらの材料としてのアミノ酸を自ら調達しなければならない。(E)これは脂肪や糖にはできない役割であるので、わざわざタンパク質を分解するという意味が理解しやすい。
第2の利用目的はエネルギー産生である。一般にグリコーゲンや脂肪がエネルギーの蓄えとしては有用である。これらは完全に燃焼して水と二酸化炭素になる。特に脂肪はカロリー当たりの重量が軽く(1gあたり 9 キロカロリーであり、これは炭水化物やタンパク質の 4 キロカロリーよりはるかに高エネルギーである)、エネルギーの蓄積としては優れている。しかし、炭水化物や脂肪だけではなくタンパク質も体内で燃えてエネルギーになっていることが知られている(タンパク質にはアミノ基という窒素を含んだ部分が多く含まれているので、タンパク質を燃やすとアミノ基の処理を別途行わなければいけないという面倒さがある。通常は肝臓に備わっている尿素サイクルという代謝経路がアミノ基を処理して無害な尿素とし、それを体外に排泄する)。新生仔で起こっていたオートファジーは一部にはエネルギー新生のために使われているのではないかと予想されている。
第3の利用方法はグルコースへの変換である。これは糖新生と呼ばれる。私たちの大切な脳はグルコースしか普通は使わない。それにもかかわらず、私たちのグルコースの蓄え(グリコーゲン)は心細いほどわずかである。肝臓にチョゾウされているグリコーゲンはわずか一晩の絶食でほぼなくなってしまう。骨格筋にもグリコーゲンがあるが、不思議なことに骨格筋はこれをグルコースに変換することができない。つまり、私たちは飢餓時にはグルコースを作ることを前提とした生き物なのである。その材料は、乳酸、グリセロール、アミノ酸などである。それぞれの貢献度はまだ必ずしも明らかになっていないが、肝臓や骨格筋に由来するアミノ酸が肝臓でグルコースに変換される経路はかなり古くから知られている。オートファジーはその一端を担っているのではないかと考えられている。
これらの使い道のどれが最も重要かは、現時点ではまだはっきりしない。オートファジーを全身で欠損したマウスは生育しないので、大人での情報はさらに乏しい。今後、新しいモデルを用いたより多くの実験が積み重ねられれば答えが得られるであろう。

ヒトはどれだけ飢餓に耐えられるか?
1 日、2 日の飢餓であればオートファジーが活性化されて、それに適応しようとするが、さらに続くとどうなるか。普通の体重のヒトでも約 2 ヶ月は水だけで生きられるらしい。体重が 100kg を超えるようなヒトであれば、7〜8 ヶ月は全く食べなくても健康を維持できるという報告がある。(F)その間オートファジーがずっと活性化状態にあるとは考えにくい。事実、ヒトでの絶食開始後の経時変化をみると、タンパク質は最初の数日間で急速に分解されるが、その後あまり分解されなくなる。タンパク質に関しては代謝をストップさせ、じっと飢餓を凌しの
ぐ態勢に入る。この間、脂肪は分解され続け、主なエネルギー源となる。動物の冬眠も同じような状況になると考えられ、そこではオートファジーを含めたタンパク質の分解はあまり活躍する場面ではないのであろう。
(G)絶食がさらに続いて脂肪の蓄えも尽きてしまうと、ふたたびタンパク質が急速に分解され始め、それはまさに死に直結する。つまりオートファジーが重要なのはおそらく最初の数日間であろうと推測される。その時期は、グリコーゲンや脂肪の利用によるエネルギー調達も問題なく行われているので、タンパク質分解の役割はおそらく単なるエネルギー調達というより、アミノ酸にしかできないこと、すなわち飢餓適応に必要なタンパク質を合成することにあるのであろう。…と論文で解説されています。

具体的には、最後にものを食べてから16時間ほど経過しなければ、オートファジーは活発化しません。 つまり、16時間の「空腹の時間」を作らないかぎり、オートファジーによって細胞を生まれ変わらせることはできないのです。

夜にヨーグルトを食べると○○にイイことが  ――→  驚きの時間栄養学
栄養はこれまで「1日に何をどれだけ食べればよいか」という視点で考えられてきました。
しかしここ数年で「時間栄養学」という新しい学問が発展し、栄養効果は食べる時間によって変化することや、体内時計が食事に影響を受けることなどがわかってきました。
時間栄養学にもとづく、不足している栄養素を効果的に補う方法や、睡眠中の体のリペア機能を高める方法をご紹介します。
栄養はこれまで「1日に何をどれだけ食べればよいか」という視点で考えられてきました。
しかしここ数年で「時間栄養学」という新しい学問が発展し、栄養効果は食べる時間によって変化することや、体内時計が食事に影響を受けることなどがわかってきました。
時間栄養学にもとづく、不足している栄養素を効果的に補う方法や、睡眠中の体のリペア機能を高める方法をご紹介します。
はじめに、いつ、何を、どれくらい食べるかで栄養学的効果は変わる「時間栄養学」について知りましょう。
目の前にたっぷりのデザートがあるとします。「昼食後と夕食後のどちらに食べますか?」と聞かれたら、
多くの人が感覚的に「夕食後よりは昼食後に食べるほうが太らないだろうな」と思うでしょう。
「昼食後に食べるほうが良い」ことを理由づけてくれるのが「時間栄養学」です。


足りない栄養素は時間栄養学を活かして摂取を
時間栄養学は、太りにくい食生活を実践して肥満や生活習慣病を予防したり、日々のパフォーマンスを良くしたりすることに活かせるだけではありません。
足りていない栄養素を効率よく摂取する方法も教えてくれます。日本人の深刻なカルシウム不足を改善できるかもしれません。

日本人の食生活は豊かに
しかし、「カルシウム」不足は深刻

カルシウムが不足すると骨が弱くなることは広く知られています。
高齢者には骨粗鬆症が多いため、カルシウムを進んで摂るべきことも知られています。
そのためか、若い世代には「今は問題ない」と思っている方もいます。これは大きな間違いです。

カルシウムは「今」と「未来」の体を守る
骨量は20歳前後でピークを迎えます。その後は増えることはなく、年齢とともに減っていきます。
つまり、骨貯金できるのは若い間だけなのです。若い間の骨貯金が不足し、ピーク時の骨量が少なければ、減るのも早くなってしまい、高齢になったときのダメージは大きくなってしまいます。

カルシウムの働きは骨をつくる・強くすることだけではありません。心臓を動かすのにも筋肉を収縮させるのにもカルシウムは必要です。
血液中のカルシウムが足りなくなってしまうと、生命を維持できなくなってしまうため、骨からカルシウムを溶かし出して補給する仕組みが体に備わっています。
骨から溶かし出される量を抑えるには、カルシウムを定期的に十二分に摂取しなければいけません。

年齢・男女問わず、カルシウム摂取不足
カルシウムは、「今」も「未来」も健康でいるために必要不可欠な栄養素です。
しかし日本人の一日の摂取量は足りていないのが現状です。戦後から1970年くらいまでは増えたものの、その後は増えてはおらず、2000年くらいからは徐々に減っています。
背景には、日本人の食習慣や日本のほとんどの地域が硬水に比べてミネラル分が少ない軟水であることなどがあると考えられています。

現在、日本人の一日の平均カルシウム摂取量は500mg程度です。12~14歳の成長期では、摂取推奨量の半分で、必要量にも達していません。
20代の必要量は650mg/日、30代以降は600mg/日なので、年齢性別問わず、不足しています。また、高齢になると消化管からの吸収率が低くなるため、より多く摂らなければなりません。

カルシウム摂取は夕食時がベスト
ヨーグルトをプラスするだけで効果的
カルシウムは吸収率が比較的低い栄養素です。しかし時間栄養学を活かすと、カルシウムを効率的に摂ることができます。その時間とは「夜」であることが明らかになっています。

夜はカルシウムの吸収率が高まる
朝食時と夕食時にカルシウムを摂り、その吸収率を調べた実験があります。
その結果からは、夕飯時の方が吸収率が高いことがわかりました。一般的に、カルシウム製剤は夜飲むように指導されるのもこのためです。

牛乳やヨーグルトはカルシウムが豊富です。
朝食時に食べるのももちろん良いのですが、夕食時に意識的にプラスしていきましょう。

発酵食品であるヨーグルトは特に優れた食品と言えます。
ヨーグルトの酸味の正体は、乳酸菌によって発酵するときにつくられる乳酸や酢酸で、こうした短鎖脂肪酸は、腸内を酸性にしやすくします。
腸内が酸性になるとカルシウム吸収率が高まるので、より効率的だと言えます。

骨はカルシウム+たんぱく質でつくられる
骨をつくる・強くするためにカルシウムは必要不可欠です。
ただ、骨は鉄筋コンクリートのような構造をしているため、鉄筋にあたる「たんぱく質」とコンクリートにあたる「カルシウム」の2つがそろって初めて骨はつくられます。
ヨーグルトはカルシウムに加えて乳たんぱくも豊富であるためおすすめです。

夕食のヨーグルトは身体のリペアも助ける
時間栄養学に基づく食事法を実践する際、もうひとつ大切にしたいことがあります。
それは「睡眠」です。睡眠時には、昼間に疲労した脳や痛んだ組織を修復しているためです。

夕食ヨーグルトは筋肉保持につながる
身体には、外部から十分な栄養をとれないときに細胞の一部を分解し“リサイクル”して使うオートファジーという仕組みが備わっています。
睡眠中に体内でアミノ酸が必要になった場合、使われない筋肉のたんぱく質がこわされます。
そのため、寝ている間に筋肉量が落ちてしまうことがあるのです。しかし夕食時にたんぱく質を摂れば、筋肉量の保持が期待できます。

夕食ヨーグルトが身体リペアの材料になる
身体は、生命を維持するために、血液中のカルシウムが足りなくなったら、骨からカルシウムを溶かし出して補給するとお話しました。
この骨を「こわす」働きは、活動的な日中に増えるのに対し、睡眠中は「つくる」働きが強くなります睡眠中は、細胞の代謝・活性化をする成長ホルモンが分泌されるためです。
ただ、“材料”がないとできないリペアはできません。そこで、夕食のヨーグルトが良い材料になるのです。

スムーズな入眠のサポートにも
身体のリペアを促すには、睡眠が大切です。しかし睡眠の質が良くない人は少なくありません。その原因のひとつは、食事の比率にあります。
多くの人は食事の比率が、朝食:昼食:夕食=2:3:5くらいであることが調査からわかっています。時間栄養学から良質な睡眠を考えると、比率はせめて3:3:4くらいにし、夕食では脂質・炭水化物は抑えたいものです。
ヨーグルトなら、胃に負担をかけて体内時計に影響を与えるようなこともありません。

また、入眠時にアミノ酸のひとつであるトリプトファンが体内に入っていると寝つきがよくなることがわかっていますが、夕食時のたんぱく質から摂れる量では今一歩足りません。
夕食時に乳たんぱく豊富なヨーグルトを食べることが摂取量のプラスアルファとなります。

「ヨーグルトを朝食の1品にしていたけれど、夕食時には食べる発想は無かった!」という方は多いのではないでしょうか?
今日から夕食時の食卓にも並べ、家族みんなで「カルシウム不足の解消」や「体のリペア機能の向上」をしていきましょう。
はちみつや果物を加えるなどしても夕食ヨーグルトの効果に変化はないので、アレンジを楽しみながら続けてみてください。

16時間断食でリバウンドをなくす│オートファジー機能とは?
健康的にダイエットができると16時間断食が話題を集めていますね。

そんな16時間断食について、なぜ効果がでるのか?16時間断食を行う上での注意点やその対処法、そして実際の実験結果などをまとめました。ぜひ参考にして試して頂けたらと思います。

16時間断食とは、8時間以内に好きなものを好きなだけ摂取し、16時間食べない時間をつくるいわゆるファスティングのこと。

例えば、朝7時に朝食をとった場合、昼3時には最後の食事を済ませて次の日の朝7時まで我慢する。あるいは夜7時に最後の食事を済ませ、次の日の朝11時まで我慢するというもの。食事の際の規制は特にはありません。ほんとに好きなものを食べてもいいというルールなので、糖質制限のような食事中のストレスはありません。

2.なぜ効果が出るのか?
16時間断食で劇的に痩せられるのには科学的根拠に基づいた理由があります。

私たちの身体は糖質をエネルギー源としていますが、断食により体内に糖質が取り込まれないことで筋肉や肝臓に蓄えられた糖を消費するようになります。そして最後の食事から10時間が経過すると、筋肉や肝臓に蓄えられた糖もなくなり代わりに脂肪が分解され始めるのです。

空腹の時間が長くなるほど、体についた脂肪が分解されエネルギー源となっていくので、内臓脂肪の減少にも効果的です。

さらに16時間が経過するとオートファジー機能が発動します。健康的にダイエットができる秘密がこのオートファジー機能です。オートファジーについてはこの後に細かく説明していきますね。

16時間も食事を我慢しなければいけないのは辛い!と感じるかもしれませんが、このダイエット法のすごいところは、睡眠をうまく利用できるというところにあります。

どういうことかというと、16時間という断食時間に睡眠時間を含めても良いということです。寝ているだけで脂肪が分解されてきて、痩せることができるなんて楽ですよね?

それではここからオートファジー機能についての説明に入ります。

2-1オートファジーについて
オートファジーとは、細胞内で古くなったタンパク質をエネルギー源として処理し、新しいタンパク質を作り出すメカニズムのことで自食作用とも呼ばれます。

エネルギー産生が盛んになることでデトックス効果が高まり肥満の解消や、痩せやすい体質に変えていくことができるというわけです。

2-2オートファジーの効果
オートファジーには前述したダイエット効果以外にも、体内の細胞をよみがえらせ自律神経、免疫などに良い効果をもたらします。

さらに生活習慣病やアルツハイマー病の予防、肌の老化防止といったアンチエイジング効果も期待できるのです。

さらに、断食をすることによって胃腸に溜まっている腐敗物も一気に排出することができるので、胃を休ませたり腸内環境の改善にも繋がっていきます。

また、空腹時に運動や筋トレを取り入れると、動かした箇所のオートファジー機能が発動するという発表もありました。16時間断食中に運動するとさらに活性化するというわけですね。

1つ注意点として、空腹時に激しい運動や筋トレは健康上危険なので避けるようにしましょう。あくまで軽めの運動や筋トレということです。

このように断食によって発動するオートファジー機能はダイエット・健康効果が抜群です。この後、効果的な断食方法や注意点などもお伝えをしていきます。


その内容は、玄米食と発酵食をわずかずつ、全部で100gくらいなんですが、それをよく噛んで食べていただきます。そうすることで、お腹は空かないし、なんと3日程度で大体3kgは減ります!それまでにどんなことをしても痩せなかった人が、うちに来れば不思議なことに痩せます。家に帰ってからも、それに近いメニューを食べるようにしていただくと、3か月で10kg以上は痩せます。本当に楽して痩せるので、良いのかなぁ、という方がたくさんいらっしゃるんです。


大事なのは「噛む」ことと発酵食  ――→  少食になるとお腹が減ったりしないんですか?
一口48回以上噛むということが一番のポイントです。

ファストフードが日本に入ってきて以来、その名の通り、本当に日本は早食いになってしまいました。とにかく、じっくり箸をおいて噛むことが大事です。でも、白米だとパクパクっと食べてしまうので、玄米を食べていただきます。玄米も無農薬のものを美味しく炊いてから発酵させ、おかずも発酵させています。うちでは麹と酒粕を調味料に使っています。発酵食をたくさん食べていると、腸はキレイになるし、免疫力も上がるし、まさに“腸”キレイになって良いことづくめです。

実は、若返りがどこから始まるかというと、目、耳、鼻、口。特に、味蕾(みらい)といって味覚をキャッチする部分が添加物や砂糖などで、多くの人はほとんど壊れています。それが元に戻ると、本物の美味しさを求めるようになるので、添加物や人工甘味料はいやだと、体が拒むように変わってきます。

添加物などの怖いところは、全部血管に成分が直行するというところなんです。でも、自然にあるものをよく噛んで食べれば、血管にはやんわりと効いてくるので安心です。しかも、玄米には解毒作用もあるし、糠には色んな栄養素が含まれています。

他にも、アトピーや花粉症などのアレルギー症状や生活習慣病の症状も軽減されます。その食事を1ヶ月、3ヶ月…9ヶ月も続けると宿便が出ます。宿便が出るとまず生活習慣病になりにくいと言われています。