あれから
更に気温が上がり
沢山歩いた
あの日の自分が
桜に恋焦がれ辿り着いた
どこか遠い国の人のように
嬉しくも悲しくもあるような
ひとり、不思議な顔だったのを
今なら上手に
カムフラージュ出来る
のに、と残念に思う。
腕まくりして
呼吸を整えて
ゆっくり
桜見上げて
周りの人見た。
カムフラージュ
出来てたかな。
だけど
今日なら
飲み物要るね。
明日なら
傘が要るらしい。
息急き切って
行くのは子どもと、
子どもと一緒の大人、
だけ。
分厚い上着も
飲み物も携帯の傘も
要らない春を身軽に歩いた。