まるでずっとそうだったかのように
広がった一瞬の静寂の
後に始まる囀（さえずり）が、
夏の早朝の景色を爽やかなのに
色濃いものにしている事に
当の鳥たちは気づいているかな。
雲にも空の青にも
その下の屋根だけが見える家々にも
桜の緑にも、
朝焼けの黄色いエッジをかける事を
顔を出したばかりの太陽は
知っているかな。
毎年この頃には
玄関の戸を開けたまさにその場所で
生まれたばかりの小さなカマキリに
出会って、
足元のその存在に気づけて
踏まないで済んだ事に安堵する。
今年はその事を忘れかけていたら
自転車のハンドル近くにまだ白い
小さな姿がありました。
梅雨の雨に逆らわず、そして
一昨日のその買い物のおかげ。
昨日はずっと家に居りました。
夕食の準備はもうほとんど整って
あとはメインの炒め物をするだけ。
お味噌汁の具は前日にパッタイを
作った時に取り分けた
厚揚げ、もやし、にら。
梅干しの種が溜まったので
果肉のまだ残るそれと料理酒、
カピ、てんさい糖と共に少し煮て
ナンプラーと鷹の爪も加えて。
今回のパッタイは
そんな風に味付けました。
その辛さとにらの辛さ、
食べる時に加えた果汁や
さとうきび酢の酸味。
刺激の欲しい蒸し蒸しとした
空気が当たり前の梅雨の陽気が
続いて、昨晩はまた大雨。
一瞬のようだったけど。
それが明けた朝に
この梅干しの話とカマキリの話。
私なんて毎日がその積み重ねだけど
小さい事、小さい物の話、
書き忘れていた事がとくに
気になって仕方がない朝です。
おはようございます。