灰汁巻きとゆべし | アシモモ~のブログ

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備忘録を兼ねた日常生活の記録です。

熊本から、灰汁巻き柚餅子を送っていただきました。いつもありがとうございます!!
灰汁巻きはモモヅマ~の大好物なので、飛び上がって喜んでおりました。
 
 

〇灰汁巻き(あくまき)

灰汁巻きについては、過去の記事に参考となる記述があります。
灰汁巻(あきまき)も端午の節句の頃に作られる季節の和菓子です。南九州で作られているもので、鹿児島、宮崎、熊本県では人吉・球磨地方で作られています。同じ熊本県でも、熊本地方と人吉・球磨地方とでは文化圏が異なることを感じます。灰汁巻はモモヅマ~の好物なので、熊本空港の土産店で探したことがあるのですが、それは鹿児島の食べ物だと言われたのを思い出しました。

もち米を灰汁(あく)で炊くことで独特の風味と食感を持ちます。モモヅマ~は、灰汁が強いのが好みだとのことです。煮られることでもち米が膨張しますが、頑丈な竹の皮で包まれているため、もち米の膨張圧力で餅のように変化しています。また、灰汁の強アルカリによって、デンプンの糊化促進と色づき(アミノカルボニル反応)が行われ、同時に独特の臭気を発しています。
 
今回送っていただいた灰汁巻きは宮崎県小林市のムー食品さんの製造によるものでした。やはり鹿児島・宮崎・熊本南部で一つの文化圏が形成されているのだと、思いを新たにしました。
独特の灰汁の香りと味わいが病みつきになる郷土の名物です。竹の皮を開くと、竹の皮の筋がついていて、美しさまで兼ね備えています。
非常にもっちりしています。きな粉をかけて食べるのが一般的のようですが、アシモモ~はわさびや柚子胡椒を乗せて醤油を少々つけていただくのが好きです。灰汁の香りとわさびや柚子胡椒の風味が混ざり合って高みに至るのです。

見ようによっては焼肉のようにも見えます。

 

「ゆべし」と言えば、くり抜いた柚子に味噌、落花生、唐辛子、ゴマ等を練り合わせた具材を詰め込んで蒸した後にカラカラになるまで干したものを差すのが我が家での常識となっています。カボスを使って自分で作ってみたこともあります。

 

今回の「ゆべし」は竹の皮に包まれたバージョンです。竹の皮に包まれていても中身はゆべしです。

包みを開けてみると灰汁巻きに似たようなもので現れましたが、灰汁巻きよりも硬く、練り込まれたゴマが各所に見えています。

このゆべしは、柑橘類の中に具材を入れて蒸し揚げるのではなくて、かんきつ類も含めて味噌ベースの具材に混ぜ込み、小麦粉も入れて練った生地を蒸して固めたもののようです。
それゆえ、口に入れると、ざく切りのピーナッツの食感とともに、味噌の味、ピーナッツやゴマの風味、唐辛子の辛味とともに主役である柚子の香りが立ち上がってきます。小麦粉を加えて蒸してあるので全体的に固くて仕上がっています。柚餅子という同じ名前を冠しているのに、作り方が微妙に異なるのが興味深いです。しかし、ルーツが同じと思われるので味は同様であり、ごはんのお供にも、お酒のアテにも、もってこいの一品でした。