要旨をゴールとして文章の構成を考えていますか? | 伝わる・喜ばれる文章講座

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どうすれば人に伝わって喜んでもらえる文章が書けるようになるのか?Webライターが文章のコツを書いていきます。

文章を書くのに時間がかかり過ぎてしまう、と悩んでいる人は、文章を書くときどのような手順を踏んでいるでしょうか?

 

言いたいことの要点を書き出してから文章に着手したほうが結果的に早いことは、別の記事でも触れました。

 

 

今回は、より根本的な「文章を書くときのゴールの決め方」について考えてみます。

 

 

一定以上の長さの文章を「書き上げられない」人がいます。

 

文章を書き始めてみたものの、途中で自分が何を言いたいのか分からなくなってしまったり、途中から主旨がずれてきたりするパターンが多いようです。

 

なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか。

 

 

原因の1つに「書きながら考えている」ことが挙げられます。

 

ここでは分かりやすく、文章の「書き出し」「中盤」「結論」の3つに分けて考えてみましょう。

 

 

書き出しには、自分が書き始めやすい内容を書いたとします。

 

中盤になると、徐々に書けそうなことがなくなってきて苦しむことになります。

 

結論を書く段階になると、すでに何が書きたかったのか自分でも分からなくなってしまうのです。

 

 

こうしたことが起こる原因として、先に結論を決めていないことが考えられます。

 

文章を書く目的が「この企画が売上伸長に貢献する」ことだったとします。

 

これではあまりにストレートすぎるので、「この企画は売上伸長に貢献します。なぜなら〜」と理由を添える必要があります。

 

「なぜなら〜」に続く理由は1つだけではなく、いくつかあったほうが説得力が増すでしょう。

 

理由を補強するための実績や過去の事例も書いておくべきです。

 

すると、今回なぜこの企画を提案するに至ったのか、背景についても触れておいたほうがよいことに気づきます。

 

 

このように、先に結論が決まっていて、後から結論に至るまでの道筋を追いかけていくことで、理路整然とした文章を書きやすくなります。

 

言い換えると、先に文章の「要旨」を決めておき、要旨をゴールとして文章の構成を考えればよいのです。

 

 

すでにある文章を要約したり、要旨をまとめたりすることはレベルが高いスキルと考えられがちです。

 

しかし、自分が文章を書く場合、逆に要旨を固めておいたほうが軸がブレずに済むことが多いのです。

 

 

要旨をゴールとして文章を書くという感覚を持つことができるようになると、文章を書き出してまとめ上げるまでのスピード感が増すはずです。

 

文章を書くときには、「この文章を通じて自分は何を伝えたいのか?」をできるだけ短く、シンプルにまとめてから構成を考えるようにしましょう。