文章を上達させたくて目標を高くしすぎていませんか? | 伝わる・喜ばれる文章講座

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どうすれば人に伝わって喜んでもらえる文章が書けるようになるのか?Webライターが文章のコツを書いていきます。

文章を書くのが上手になりたいと感じている皆さんに質問です。

 

「どんなレベルの文章を書けるようになりたいですか?」

 

 

いろいろな回答があると思います。

 

  • 人に読んでもらっても恥ずかしくない文章が書きたい
  • 人から「良い文章だね」と言ってもらえる文章にしたい
  • 文章が上手な人だと思われるようになりたい

 

 

目標を持って取り組むのは良いことなのですが、ここで1つ注意点があります。

 

文章を上達させる上での目標があまりに高すぎると、かえって上達を妨げる原因になるという点です。

 

 

自分が文章を書くのは苦手だけれども、よく本を読んでいる人もいます。

 

すると、作家が書いた文章を読んで「こんなふうに書けたらなあ…」と考えることもあるでしょう。

 

実際、プロの作家が書く文章すらすらと読めて気持ちが良いことがあります。

 

文章のリズムが良く、テンポも良いので、スッと読めてしまうのです。

 

 

しかし、読みやすい文章をすんなり読めることと、同じような文章が書けることは全く次元の異なる話です。

 

プロの作家の方々は、もちろんもともと文章力に長けているのもありますが、編集者が原稿を整理し、何度も校正をかけた上で出版され、読者の手元に届いています。

 

つまり、それだけ手間ひまをかけた上で世の中に流通しているのです。

 

 

現代ではスマホなど身近な媒体でさまざまな記事を読むことができるようになりました。

 

紙媒体の出版物と比べて、Web媒体の文章は校正や校閲が甘いと指摘されることがあります。

 

それでも、名の知られたメディアであれば、たいてい校正・校閲をかけた文章が読者に届けられているはずです。

 

 

何が言いたいかと言うと、こうした「一定以上の品質が担保された文章」をいきなり目指すのは、さすがにハードルが高すぎるのでは?ということです。

 

プロのライターや作家が書いた文章は、お手本にはなりますが、一朝一夕に同じレベルまで到達するのはかなり厳しいと言わざるを得ません。

 

むしろ、プロのまねをして書こうとすると、「気取った言い回し」「不自然に難しい言葉」を使ってしまうというリスクもあります。

 

 

目標を高く掲げるのは大切なことですが、まずは基本に忠実に、できることから改善していったほうが現実的です。

 

気づかないうちに高すぎる目標を掲げてしまっていないか、いま一度振り替えてみると、もしかしたら新たな気づきがあるかもしれません。